暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter9「冗談もほどほどに」
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ぎるように溢れ出ていた。どうやらアイゼンでルドガーを殴ったようだ。だがそれだけでは怒りが収まらないのか、ツカツカと倒れているルドガーの下まで行き、胸ぐらを掴む。

「昼寝してんじゃねぇ!!」

「ぶほっ!?」

ヴィータの小さい手で往復ビンタに気絶?していたルドガーは強制的に覚醒させられる。絵的には低学年の小学生に大人がカツアゲしている光景なので事情をしらない者がみれば学芸会の演劇にも見えなくはない。などと思っていたはやてはヴィータがルドガーの顔面を殴った効果音で現実に戻りヴィータを止めにかかる。

「は、離せよはやて!こいつははやてにエエ、エロい事しようとしてたんだろっ!!」

暴れるヴィータを必死に羽交い締めで押さえるが、力が弱い彼女ではいつ突破されるかわからない。念話でシグナムとフェイトを呼び出し至急ここに来るよう告げ事態の収拾させようと働く。

(調子に乗りすぎたな……)
地べたに座りながら羽交い締めにされているヴィータを見て自分が調子に乗りすぎた事に気付き反省するルドガー。とにかく謝る事にする。

「わ、悪かった!今やってたのはちょっとした悪ふざけでさ、な?はやて?」

「へ?あ、あーそうやそうや!もう私達2人の冗談やったんよー、アハハハ……?」

被害者と思われているはやてが加害者と思われているルドガーの言い分を肯定すればヴィータも納得するのではと考え、はやてもルドガーの策に気付き乗る事にした。いつもならヴィータを軽く止めルドガーを弄る事をしていたが、今日は不覚にもルドガーの演技に惑わされた為いつもと同じ事はできないのでルドガーを擁護する。

しかし……

「うおぉぉぉぉ!!このケダモノ野郎ぉぉぉぉ!!」

はやての事になると周りが見えなくなるヴィータには今彼女が話した事など耳に入るはずもなくひたすら暴れ続けていた。

その後この珍騒動は駆け付けたシグナム、フェイト、偶然居合わせたシャマルによって沈静化させる事に成功した。シャマルのリンカーコアへの直接攻撃で半日は目を覚まさないという術者自身の説明を聞き、何とも申し訳なさそうな表情と心情でルドガーとはやてはクラナガンの街へと向かったのであった。

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