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吾輩は猫である
無印
吾輩、悲しみを知る
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込み、もう一度夢の世界に送り返す。


「げふぅ!?」


鳩尾に重い一撃を受けた美緒はソファに沈む。


「美緒ェ……くぅ……かおすどこに行ってたの?」
「とある一家の温泉旅行に同伴してたんだよ」
「お土産は?」
「温泉まんじゅうや温泉卵とか全員分買って来たぞ」
「わーい♪」


やっぱり甘いもの買ってきてよかった。正直温泉旅館でお土産なんてこれくらいしかない、入浴剤やストラップなんて買ってきたら皆にブーイングされるだろうな。
特に、久遠がキツイ。久遠の非難の仕方は無言でこっちをジト目でずっと見てくるなんだよな。
少し前に久遠のいなり寿司を喰ったときは大変だった。一日中こっちをじーっと見てきて落ち着かなかったし、枕の横でなんか気配がするなと思って振り向いたら久遠が無表情でこっちを見てたからな。股間が大洪水になりそうだったよ。そのあと大量のいなり寿司をご馳走してなんとか機嫌を直してもらった。
もう久遠を怒らせないようにしよう。もうあんな目に会いたくない。
ん? どうやら那美と薫がこっちに来たようだ。


「あら、カオス帰ってたの?」
「温泉帰りだぞ〜、どうだ? 羨ましいか?」
「この前、さざなみ寮の皆で行ったからそんなに羨ましくはないな」


なん……だと……ッ!?


「しっ! 薫ちゃん、カオスを放置して行ったのは内緒だったでしょ!」
「いや……お前のせいで俺の心がもうボロボロだよ……」


くそぅ……確かに高町家や月村家や八神家に入り浸ってたけど、けどッ! こんなのってあんまりだぁぁぁぁぁぁぁあああ!!


「うぐっ……えぐっ……」
「「「!?」」」


あれ……目から覇王油が……。


「ちょ、ちょっとカオス泣かないでよ」オロオロ
「うっうっう……ズビビビビビビッ!!」
「キャーーー!! なんで私のスカートで鼻かむのよ! うわぁぁぁん!!」


那美が洗面所へ走ってった。復讐はこんくらいで勘弁してやる!


「(??●?? __ ??●??)」ジトー
「……」ダラダラ


薫が俺から目を背け、汗をだらだらと流す。どうだ? 久遠の無言ジト目に死んだ魚のような目を追加したこの威力は!


「つ、伝えずに行ったのは謝るからその目で私を見ないでくれ!」
「かおす……元気出して」


久遠が吾輩の背中を撫でてくれる。癒された。でも、お前さんも共犯者なんだからな?


そのあと久遠を慰められながら耕介さん達の帰りを待った。


「この温泉まんじゅううまいな」
「温泉卵もなかなか美味しそうですよ」
「ハムハム……モキュモキュ……」
「そういやカオス、どうやってこれ買ったの?」


久遠を膝の乗せて温泉まんじゅう
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