暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
無印編 破壊者、魔法と出会う
12話:竜巻と赤き鳥と秘めたる思い
[2/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
気がなかったけど、お母さんとお父さんが二人で始めた事だったから。一人になっちゃったお母さんは、お兄ちゃんと一緒にがんばってた。
お姉ちゃんはずっとお父さんの看病。お父さんが起きるまで、ほんともうつきっきりで……

だから、私よく家で一人にいる事が多かったの。
士君?士君はその頃はもうすごかったよ。大抵は家にいて、家事なんか色々やってたし、時間があるときは喫茶店の方のお手伝いにも行って。私はそんな士君を見てる事しかできなくて……

でもなんか、家の雰囲気はギクシャクしてたの。何かが張りつめているような、そんな感じ。
私は、その頃「いい子でいよう」って思ってたの。いい子で待っていれば、お父さんも戻ってくる。いい子でいれば、またお母さん達がそばにいてくれるって……


そんな状況がしばらく続いた時だった。私は友達と遊んでくると言って、家を出た。でも、それは嘘。ほんとは、一人で公園のベンチで座ってたの。ただずっと、夕ご飯ができるまで。
それで、喫茶店から帰ってきた士君に来てもらって、家に帰る事にした。

その時だった。

『なのは、なんでそんな悲しい顔をするの?』
『え…?』

士君から言われた一言が、とても衝撃的だった。だって、自分では笑顔でいると思ってたんだもん。皆を心配させない為に、私が「いい子」でいられるように。
でも、士君にはっきりと言われてしまった。

『そんなこと…ないよ。私、笑ってるでしょ?』
『確かに笑ってるよ。でも、どこか無理しているような…』
『無理なんかしてないよ、私!無理なんか、してなんか……』

だけど、はっきりと否定できなくなっちゃったの。自分でも、無理してたのがわかってたから。

『…なのは、なんで…なんで泣いてるの?』
『え……?』

気がつくと私の頬に涙が本当に流れてた。すぐに拭うけど、それを上回る程の涙が流れてくる。

『あれ…おかしい、なぁ…なんで…なん……』

その時、私は何かに包まれたの。でも、すぐにそれが何なのかわかった。

『ごめん、なのは。ごめんね…』
『なんで…士くんっ、が…あや、まるの…?』
『だって…なのはがこんなになるまで…気づけなかったんだよ…』

よく聞くと、士君も泣いているようだった。

『でも…私…私……』
『もう、いいんだ。無理しないで…いいんだ…』

士君にそう言われ、もう私は涙を止める事はなかった。そのまま、小さく声を上げながら、私は泣いたの。

しばらくして、私が落ち着き始めた頃を見計らってか、士君は話し始めた。

『ほんとに、ごめんな、なのは』
『ううん、いいの。ありがとう、士君』
『どういたしまして、かな?』

少し抱きしめる力をお互い緩める。それでお互いの顔が目に入る。

『…決
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ