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なのは一途のはずがどうしてこうなった?
プロローグ
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高町なのは達との初めての出会いは約十年前になる。
管理局の訓練学校で同い年。
それだけの理由で話しかけられたのが出会いのきっかけだった。
当時、十歳前後の年齢でランクAAAクラスの魔導師は珍しく、高町なのは達は異常であった。
しかし、ミウラ・ケイタもまた、異常な人物であったのだ。

ミウラ・ケイタは管理外世界の住人であった。
だが、高町なのは達の話を聞けば聞くほど、似た世界で生まれ育った。
第97管理外世界「地球」が高町なのはの出身世界である。
一方、第48管理外世界「アース」がミウラ・ケイタの出身世界だ。
文化レベル。魔法の有無を含めて極めて似た世界であった。
それらを話の種に互いが語り合い、仲良くなったのは当時の年齢からも男女の区別の意識が低くまた、同年であることから、友人となるまでに時間は掛からなかった。
そして、極めつけはミウラ・ケイタの保有する魔力量であった。
ランクこそ彼女達に劣るものの、魔力量は彼女達全員の総合魔力量を合計してもなお、ミウラ・ケイタの魔力量はそれらを超えていたのだ。
さらに、彼はレアスキル持ちであった。
それは、魔力供給。
ミウラ・ケイタは高町なのは達の同期に比べ、出動回数が異常に多かった。
その理由として魔力供給と魔力量の組み合わせからなる補助の役目を担うという役割を持っていたからである。
つまりは、補給物資扱いだ。
だからこそ、本来のランクとは関係なしに、危険度の高い任務や、災害救助などの事件を多く経験することになり、それがミウラ・ケイタの戦術、戦略眼を育み、成長させ、開花させる要因となったのだ。



奇しくも十年間と言う歳月の殆どを現場から学び、生き延び、時には役に立ち、戦い続けた事で彼の経験値は膨大なモノになった。
そして、現場での役割を一旦終え、というか、ギブアップした。
ある年から教官を目指す。それは、管理局員の若手育成を目的とした戦技教導官であり、戦術講師であり、現場において生き延びる術を教える立場になろうというものであった。
何故、教官なのか。
それは、安全だから。そして、楽して仕事をしたかったからだ。
そんな半端な思いで受けた戦技教導官試験は見事に落ちて、同期の高町なのはは一発で合格した。
結局、高町なのはに遅れること三ヶ月後、二度目の試験で合格を掴みとる。
彼女は忙しい中、ミウラ・ケイタの試験対策に時間を割き合格時にはきちんとお祝いをしてくれたのだ。
その時からだろうか。
彼が彼女を意識し始めて、彼女が彼を意識し始めたのは。
互いに奥手であり、忙しくなった為会う時間が減った。
そんな中でも月に一度は二人で食事に行ったり、洋服を買いにいったりと青春らしい青春を送り、ついに男のほうが告白をしたのだ。
初めてのキスは十八の時であった
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