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Monster Hunter ―残影の竜騎士―
12 「師弟」
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ャギットショテル改』。スロットは1つ。使われてる素材もドスジャギィだから、今の君の実力として問題はない。そこから好きに強化していくもよし、新しく違う武器を作って行くもよし。君の好きにするといい」
「ありがとうございますっ!」

 頷いたナギが立ち上がり、つられてリーゼロッテも慌てて立つ。新たにもう1本手近な丸太を拾ってきたナギが、まず素振りから始めるよう言った。ひとつひとつ丁寧に教えてくれる。
 途中お昼もご馳走になって(大変美味しくいただいた。料理もできるなんて尊敬する)、日が傾いてきた頃帰される。ちゃんと渓流エリアに戻るまで見送ってくれた。たまにそのままナギを村に連れ帰って(そんな時頼りになるのがエリザだ)親の料亭で夕食を共に食べたり、お風呂に入ったり(混浴だと言われても当初ナギは随分遠慮していたが)、3人の師弟関係はなかなか円満に続いている。
 最近では渓流からの送り迎えは、デュラクの背に乗っていけるようになった。始めはおっかなびっくりだったのだが、時期に慣れた。本当にこちらに攻撃する様子を見せないこのナルガクルガが、本当に姉の仲間を屠った竜と同種かと首をひねるほどに優しく賢い飛竜だ。こちらが何を言っているのか、完全に理解していた。飛竜を見たのはあのリオレイアだけだが、あれとは何か一線を画す何かを感じる。すっかりリーゼとエリザにも懐いてくれて、なんだか不思議な感覚だ。自分が飛竜の背に乗って渓流の上空を飛ぶなんて。迅竜と恐れられるナルガクルガの艶やかな黒毛を気が済むまで撫でることができるなんて。何より大分時間のかかる行き来が僅か数十分で済む。一体過去何人のハンターが竜の背に乗り空の旅を満喫できるだろうか。最早感動に値する。
 そんな日々が毎日続いて、かれこれひと月経ったとき。毎日の鍛錬と優秀な指導のおかげか大分様になってきたリーゼロッテの様子を見て、ナギがクエストを受けようと言い出した。

「ずっとここで鍛錬ばかりしていも、つまらないからね。最近エリザの射撃率も上がってきているし」
「ふふん、当然よ!」
「じゃあ今日はもう帰って、明日に備えよう。朝、俺が村に行くよ。時間は…そうだね、7時くらいでいいかな?」
「はい!」
「わかった! 待ってるから、遅刻しないでよ!」
「大丈夫だよ」

 そうしていつものように、ナギに見送られてすっかり慣れた上空の旅を楽しんだ。

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