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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―ジェネックス U―
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 鮫島校長主催の国際大会《ジェネックス》が開始されて少し経ち、このデュエル・アカデミアにも外部の人間が目立ってきた。
外部の人間とは、現役で活躍中のプロデュエリストや、鮫島校長が目を付けて誘った実力あるアマチュアなど様々で、この島がこんなに活気づいているのは文化祭以来では無かろうか。

 今のところは、俺の回りの友人たちは誰も脱落していないものの、光の結社を除くデュエル・アカデミアの生徒の大半はプロデュエリストに挑んで負ける者や、そもそもデュエルをせずに逃げるものの方が多かった。

 それもその筈、光の結社は実力ある者からスカウトしていっているらしく、一般生徒にはプロデュエリストと渡り合えるほどの実力者は少ないからだ。
三沢や吹雪さんのように実力で光の結社のスカウトをはねのけている者や、洗脳された俺を見て、光の結社と関わり合いにならないようにしている例外もいることにはいるが。

 しかしてその一方、光の結社の構成員も参加者の数を減らしつつあった。
万丈目や五階堂などの実力者は順調に勝ち進んでいるようだが、下位の構成員が日に日に脱落していっている。

 原因は……光の結社を辻斬りのように狙い撃ちしている黒崎遊矢という人物――つまり俺だった。
組織が拡大化しきった光の結社相手に、俺がやれることなどこの程度しかないのが悲しいところだが。

 しかし、実力者をスカウトしているという予想は間違っておらず、初戦の取巻のデュエルのようなヒヤヒヤさせられるデュエルも多く、なかなかスリリングだった。

 俺は光の結社狙い、十代はプロデュエリストのみの大物狙い、翔は一日一戦のノルマを下級生相手にこなして逃げ回り、エドは自分から仕掛けることなく大量に返り討ち……など、メダルの集め方にも性格が現れているような気がしてならない。

 こうして順調にデュエル・アカデミアの生徒は数を減じていったためか、ようやく俺もプロデュエリストと巡り会うこととなった。

 相手のプロデュエリストは、『数学デュエリスト』との異名を持っているデュエリスト、《マティマティカ》。
彼の所属しているリーグでの順位は、プロランク10位というれっきとした実力派である。

 相手にとって不足はない、そう考えて俺は目の前にいるマティマティカと同様にデュエルの態勢を整えた。

『デュエル!』

遊矢LP4000
マティマティカLP4000

「私の先攻から。ドローします」

 デュエルディスクは、ニュース番組のキャスターを連想させる声色のマティマティカを先攻に選んだようで、俺のデュエルディスクには後攻と表示されていた。

「私は《巨大ネズミ》を守備表示で召喚」

巨大ネズミ
ATK1400
DEF1450

 戦士族でないという点を除けば、同じ
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