機動戦士ガンダムSEED
0161話
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ぎなのだ。それを進んでやってくれるというのならかえってありがたい。
「そうだな。……お前の声は聞き覚えがあるな」
「何?」
「確かへリオポリスでこのバスターを奪っていったパイロットの声が……なるほど。奪取したパイロットが奪取した機体をそのまま使っているのか」
「!? お前、あの時の!」
その台詞で俺が誰だか確信したのだろう。驚きの声を上げるディアッカ。
「ああ。お前達の攻撃のどさくさと成り行きで連合軍に雇われる事になってな」
「雇われる? 傭兵か!?」
「そういう事だ。……ほう、作戦は成功したようだな」
「何!?」
アークエンジェルから発射された信号弾を確認。合図は撤収しろというものだった。ムウの奇襲が成功してアルテミスへの道が開いたのだろう。
「本来ならここでお前を倒すか、捕虜にする所なんだが……」
このままバスターを捕虜にしてもアルテミスで奪取される可能性が高い。それなら原作の流れ通りにオーブでこちら側に入って貰った方が得策だ。
「やれるものならやってみろよ!」
「あいにくこっちにも事情があってな」
「事情?」
「……行け。お前等にも撤退命令が出ている筈だ」
グレイプニールのクローをバスターから外す。
「……礼は言わないぜ」
そう言い捨てると、バスター、デュエル、シグーはストライクとの戦いを切り上げたイージスと共に後方のローラシア級へと撤退していった。
「アクセルさん!」
「キラ、どうやら無事だったようだな」
「何とか……アクセルさんもよく3機相手に無事で」
「ま、何とかな。それよりアークエンジェルに戻るぞ。ムウもそろそろ戻って来る筈だ。後はこのまま無事アルテミスへと入る事が出来ればいいんだが……な」
まず無理だろうが、万に一つの可能性を信じるくらいはしてもいいだろう。……どうせ駄目だって事は分かっているのだが。
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