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とある誤解の超能力者(マインドシーカー)
第2話 保健委員会
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は、かなり疲労がたまっていた。
しかし、現在はトレーニングの量を期末試験の影響もあって抑えたおかげで、ほとんど疲れは残っていない。

牧石にとっては、ゆっくりでも練習を続けた方がいいと思っていた。
そのため、真偽を確認することを目的に磯嶋の研究室を訪問したのだ。

「……。そうよ本当よ。
あなたは、楽しい学生生活を続ければいいわ」
磯嶋は、牧石にほんのわずかにすねたような口調で返答する。

牧石は、磯嶋の真意が理解できなかった。
「磯嶋さん、僕をおいていくつもりですか?」
牧石は、出ていこうとする磯嶋をくい止めようとする。
もし、研究所が利用できなくなれば、成長が止まるのではないか。
その思いが、牧石を駆り立てる。

「私を置き去りにしたのは、あなたの方じゃない!!」
磯嶋が、牧石に大きな声で反論する。
「磯嶋さん……」
確かに、牧石は磯嶋と顔を合わせる時間が減っている。

学校に編入したこともあるし、帰りも遅くなってきている。
しかし、それは普通のことである。
ただ、牧石は最近自立した生活を送るための計画を考えていた。

あまり、磯嶋に迷惑がかからないようにと考えてのことだったが、相談しなかったことが裏目に出たのだろうか。
牧石はそう思いながら、磯嶋の言葉を待つ。


「たった二人きりの姉弟なのに!」
「いや、違うから……」
牧石は、急に冷静につっこんだ。


磯嶋は牧石の言葉を無視して話を続ける。
「うそよ!
あなたは私より争いを選んだわ!
自分の理想を実現させるためなら、あなたは私を見捨てることができる。
私のことを忘れることができる……」

「磯嶋さん……」
結局、牧石は研究室を出ていった磯嶋を引き留めることができなかった。
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