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とある誤解の超能力者(マインドシーカー)
第6話 リラクゼーション
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したの?」
「……。
直接脳に電極を刺すのですか?」
牧石は、「とある」で見た説明を思い出した。

能力開発に必要な手段としてヒロインによって語られていたはずだ。

「しません」
磯嶋は即座に否定する。
「さきほどの、薬物の説明と同じです。
能力開発に脳に電極をさすことはありません。
脳波を測定するだけなら、あれを使えば触れる必要すらありません」
磯嶋は、コンピュータールームの中央に鎮座する円柱を指し示す。
「そうですか」

「話を戻すけど、トリップをするために必要なのは、リラクゼーションと呼ばれる瞑想をおこないます」
磯嶋は、端末を操作すると、牧石の近くの床が開いて、下からマットが現れた。
「瞑想についての説明は、コンピューターが行います。
コンピューターに向かって意識を集中して下さい」
「?、わかりました」

牧石は、よくわからないままも、磯嶋の指示に従った。
「リラクゼーションは超能力開発の基本です。
繰り返し練習してください」
「!」
牧石は、驚いて周囲を見渡す。
磯嶋とは異なる中性的な声が、牧石の脳に直接働きかけられた。

「それが、コンピューターの声です」
磯嶋は、驚いた牧石をなだめるように話しかけた。

「それにしても、……」
牧石が、コンピュータを眺めながら、昔の世界の知識を引き出す。

「とある」世界において、ツリーダイアグラムと呼ばれたスーパーコンピューターが存在した。
あのコンピューターは、一ヶ月先の気象情報を完璧に解析できるほどの能力を持っていた。
そのコンピューターは、アニメの中で、衛星軌道上に存在していたが、既に破壊されている。
一方で、目の前にあるコンピューターは、計算能力とは別の能力を備えているようだ。
「第5世代コンピューター?」
「あら、牧石君詳しいのね?」
「……、それほどでも」
牧石は言いよどむ。

第5世代コンピューターについては、瑞穂から聞いたことがある。
確か、歴史の授業の後で、瑞穂から聞いた内容だったと思う。



「人工知能?」
「そうだ、第5世代コンピューターは、既存のコンピューターとは異なる進化を目指した。
人類の脳と同じように、コンピューターが自立的な思考ができるよう開発された。
成功すれば、SF世界のように、人類の代わりにロボットが仕事をするようになるだろう。
成功すれば、人類の歴史が大きく変わることになったはずだ」
瑞穂のよどみない、話しぶりに関心しながら
「おもしろい話だな」
「まあ、計画自体は失敗したがな」
「そうだな」
牧石はうなずいた。
自分の近くに、高度な人工知能を持ったコンピューターを見たことがない。

「失敗した原因はいくつかあるが、最大の原因は、開発当時はまだ人間の
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