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ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第5話 そして、魔法使いへ・・・
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なる。
ちなみに俺が魔法使いになった後に33万もの経験値をためれば、アバカムという鍵開けの呪文を習得し、国外に出ることが可能となるはずだ。
だが、アリアハン国内のみで経験値33万を稼ぐつもりなど無い。
おそらく二年では間に合わないだろう。
ひょっとしたら、経験値を稼ぐ前にアリアハン大陸のモンスターが全滅してしまうかもしれない。

それならば、後学のために魔法や商売の勉強をしたほうがよいだろう。
俺は、王宮の仕事に完全復帰したソフィアと一緒に魔法の研究をする許可は、既にもらっている。

一方で商売の勉強も、たまに行っていた。
去年までは、二年先輩のエレンズさんが、俺に声をかけていろいろと勉強を教えてくれた。
エレンズさんが俺に興味を持ったきっかけは、俺がノートに冗談半分で「5Gのおなべのふたを50Gで売る方法」を書いていたのが彼女に見つかってしまったからだ。

「君、変わったことを考えるね」
彼女は、俺のノートを取り上げじっくり確認した上で、興味深そうに評価した。
それ以降、彼女は、俺からさまざまなことを詮索するようになった。
おかげで、俺は転生知識をなるべく表に出さないよう、気をつけるようになった。
彼女も卒業し、キセノン商会で働くようになってからは、会う機会も減った。


一方で、勇者様ご一行になることで、行動の制限を受けるというデメリットもある。
勇者様と一緒の場面で、品位を疑われるようなことはできない。
だが、勇者様ご一行の称号は今後の生活を考えると十分うまみがある。
そう思い、三人で一緒に勇者の旅に従うことにした。

勇者は、俺たちと一緒に旅に出ることに反対しなかった。
まあ、「らんぼうもの」の戦士たちと一緒に行くことを考えれば、他に選択肢はないだろう。

ちなみに勇者のステータスは、限られたものしか知ることができない。
まあ、他国に情報が流されても困る。
仮に勇者の性格が「むってりスケベ」であることが明るみに出れば、他国が勇者をどのような扱いで味方に引き込むか自明のことである(勇者の名誉のために、性格が「むっつりスケベ」でないことを記載しておく)。
一緒に冒険をすれば、教えてもらえることになる。
さすがに生死の方が大事ということだ。


「アーベル。何を考えているの?」
「魔法についてだが」
「もしかして、レムオルの悪用法とか」
テルルはからかうような目つきで、俺をみる。
セレンは、レムオルがどのような魔法であるか思いだし、真っ赤な顔で俺の方をみる。

ちなみにレムオルは、透明になる魔法だ。
確かに悪用方法はいろいろあるだろう。

「違うって」
「じゃあ、何を考えていたのか、言ってみなさいよ」
テルルは、俺がぼろを出すことを期待しているようだ。
あいにく、
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