暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
SAO
〜絶望と悲哀の小夜曲〜
事の顛末
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…?」

カグラがそう問いかけると、カーディナルはふむ、と考え込む。

「好きにしろ。私はこれから、一時的スリープに入る。その状態ならば、少なくとも三年は持つだろう。それほどの期間であれば、この馬鹿げた遊戯は終わり、私もデータを廃棄されて消滅するだろう」

それだけ言って、カーディナルの体がどんどんと透き通っていく。

彼の言葉を信じるならば、永久の眠りにつくのだろうか。カーディナルの体は、見る見るうちに透き通り、消えていく。

やがて、誰もいなくなった後に、朗々たる声だけが響いてきた。

「……ではな…………我が…娘よ…………」

それはずっと側にいたカグラでさえも、聞いたことのないほど安らかで、そして満たされていた声だった。

だからカグラも答えた。

「はい………お父様……」










「っふぁあああぁぁぁぁ〜」

レンは一つ大きなあくびをして、目蓋を開けた。

場所は、変わらずノエルの隠れ家らしい。

大きな切り傷がさもアート的に描かれている天井を数秒間見つめてから、ようやくレンは床に寝っ転がっているにしては、やけに後頭部にあたる感触が柔らかいことに気づいた。

頭を億劫そうに巡らすと、ちょうど顔の真上にカグラの顔があることに気づいた。

どうやら、俗に言う膝枕というものを絶賛プレイ中らしい。

う〜ん、これはなかなか………

その時、レンの顔にポツリと何かが降ってきた。

落ちたそれは鼻を伝い、口にダイブする。レンがそれを舐め取るととてもしょっぱい味がした。

カグラの涙だった。

「……………………………ぅ………………くッ」

カグラは泣いていた。鳴いて、啼いて、泣いていた。それでも、カグラは笑っていた。ぐじゃぐじゃの笑顔で、笑っていた。

本当にぐしゃぐしゃな笑顔だったが、レンはそれを美しいと思った。綺麗だと思った。

「……………………………なんで」

カグラの唇から、今にも切れそうな銀糸を爪弾くような掠れた声が洩れた。

「何でそんなに頑張るんですか………?あなたはあの子に、何の関わり合いもなかったと言うのに………」

それを聞き、レンも口を開く。声なんか出ないと思っていたが、幸いにも喉が動き、カグラにも負けないような掠れた声が出た。

「……そんなの…そんなの、簡単でしょ?」

潤んだ瞳を正面から見て、満身創痍のレンは言う。

「そこに……助けを求める人がいるからでしょう………?」

鼻と鼻が触れ合うほどの近距離で、見開かれる瞳。

「…………私には……理解できません」

「じゃあ……これからすればいいんだよ」

そう言って、レンは笑う。自嘲でも皮肉でもなく狂気でもなく、ただ透明に
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