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第四十七話 反撃の支配者
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ウンディーネの王がそれの第一人者だけど・・・なかなかできる人がいないんだよねー」

「掛け合わせする魔法の選択が難しいからな。一つでも間違えば、バフは得られずデバフになってしまうからな」

「何せグリモワールなんてものがあるこのご時世・・・それがさらに難易度を上げているんだよねー」

グリモワールで得られる魔法の中には当然支援魔法も含まれている。強化魔法(エンチャント・スペル)もある意味でその一種であると考えられるし、複合魔法(マルチ・スペル)や最上級魔法(ハイエンド・スペル)だって例外ではない。それを含めると、果てしない数の組み合わせが存在し、そう易々と魔法の掛け合わせなどできない。

「今ある手札で最大限のパフォーマンスを行う・・・言うのは簡単だけど、実行するとなると果てしなく難しいんだよね」

「ああ、そうだな・・・だが、今は見極めさせてもらうとしよう。剣の頂に立つと称された者の力を。剣聖と呼ばれし剣士の力を」

「だねー。都合よく闘ってくれてよかったよ、ホントに」

それから二人は会話することなくソレイユとステラの戦いを見据えるのであった。



「なるほど、な・・・支援魔法の掛け合わせか」

「っ!?もう気づいたん!!」

「疑問に思ってたんだよ。それだけの効果があるなら何で最初からそれをやらないのかってな。答えは簡単、やらないのではなく、出来ないんだ」

「・・・正解や。口で詠唱しなければならないこの世界の魔法の特性上、それは仕方のない事なんよ」

「だろうな。強化魔法(エンチャント・スペル)があるならばまだしも、それなしで即座に二つの魔法を唱えるのは難易度が高いからな。“わたし”達みたいな剣士にとっては特に、な」

なんて会話をしているが、二人は今剣戟の最中である。流して、弾いて、返して、返されて、申し合わせているとしか思えないような見事な高速剣戟が行われていた。ソレイユが後手に回る時もあれば、ステラが後手に回る時もある。
『絶対に返す剣』―――それは、かつてSAOにおいて最終ボスである≪冥王≫オシリスに言った言葉である。カウンターこそがソレイユの戦型と言って間違いではない。そう、間違いではないのだ。しかし、基本を徹底して鍛錬するということは、それなりにほかの闘い方ができるということ。つまりは、ソレイユは臨機応変な万能型にもなりえるということである。基本を徹底的に鍛錬した副産物と言っても過言ではない。故にソレイユはカウンターを狙うだけではなく、自分から攻めに転じることもできるのである。

「ふぅ」

「・・・くっ!?」

剣戟の途中で軽く息を吐くと、間合いを詰めていく。ステラとの勝負では初めてとなるソレイユからの攻撃は奇襲という形で行われた。いきなり今までにない力で弾かれた
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