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ワンピース〜ただ側で〜
第1話『狩人』
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とう、ハント」

 彼女もまた涙を流しながら。

「あんたは……あんたたちは私の子だ、間違いなく。心配してくれて、ありがとう」
「……いいの?」
「あぁ、体の鍛え方だって教えてあげる」
「ほんとに?」
「私のおなかを一杯にしてくれるんだろ?」
「うん……うん!」

 何度も嬉しそうに頷くハントに、ベルメールは笑う。

「さて、二人で泣いたらおなか減ったね! 寝てる二人を起こしてきて! 夕食の時間にしよう!」
「うん、行ってくる!」
「うれしいことを言ってくれるよ、ほんと」

 また泣きそうになる自分を抑えて、ベルメールは皿に食事を盛っていく。

「おなか減ったー」
「ウサギ2羽並ぶだけでこんなに豪勢になるんだ」

 ナミとノジコが待ちきれないといった様子で椅子に座る。

「よし、じゃあみんな、手を合わせて!」

 ベルメールの視線がナミ、ノジコ、ハントに配られる。
 彼らはタイミングを見計らって一斉に言う。

「いただきます!」



 
 その日、ベルメール家の食卓はいつもよりもずっと賑わっていた。

「ほーれ、今日はお酒解禁じゃー」
「え、いいの!?」
「いつもベルメールさん駄目っていうのに?」
「いやいや、駄目だってそれは!」

 ベルメールの勧めに、順にナミ、ノジコ、ハント、が反応する。

「あーん、私の酒が飲めないって言うの!?」

 楽しそうな笑い声がいつもよりもずっと大きく、そしてずっと弾んでいた。



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