暁 〜小説投稿サイト〜
とある星の力を使いし者
第56話
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
御坂美琴はある日、理事長に呼び出しを受けた。
理事長室に入って呼ばれた理由を聞く。

「実は今日から常盤台中学に一時編入する生徒が一人います。」

「一時編入ですか?」

「どうも上層部はレベルの低い能力者の能力を少しでも向上させたいのか、名門高校、名門中学に一時的に編入させてその学校の時間割り(カリキュラム)を受けてもらい、レベルの向上を目的とした新しい試みです。」

「はぁ・・・」

理事長の説明を受けたが正直それは無駄なのでは?、と美琴は率直に思った。
美琴は超能力者(レベル5)で他の生徒とは別の特殊な時間割り(カリキュラム)を受けている。
そうでなくても自分達の学校の授業レベルは大方把握しており、レベルの低い能力者がついていけるとはとてもじゃないが思えない。
美琴の考えている事が分かったのか理事長も苦笑いを浮かべている。

「あなたの考えている事は大体分かります。
 ですが、上が決めた事ですから一応は従わないといけません。」

「それで私は呼ばれた理由はなんですか?」

「今日、その一時編入してくる生徒がやってきます。
 門で待ち合わせとの連絡が入っているのであなたが迎えに行ってあげてください。」

どうして自分なのか、と疑問に思う美琴だが理事長は美琴を呼んだ訳を説明する。

「あなたは他の方よりもコミュニケーション能力が高いと聞いております。
 どこの派閥にも入っていないのに親しい友人も多いとか。
 それを聞いて私はあなたを選びました。」

どうやら自分以外を選ぶ気はないようなので仕方なく受ける事にする。
美琴は失礼します、と言って部屋を出て行こうとするが再び理事長に話しかけられる。

「そうそう、相手の方は高校生ですのでしっかりとした敬語で話してくださいね。」

それを聞いた美琴はうっ、と言葉を失ったが何とか頑張ります、と言って部屋を出て行った。
部屋を出て少し溜息を吐く。
面倒くさい事になったと思う美琴だが理事長たっての頼み事なら断りにくい。
此処に案内するように言われているのでさっさと向かって此処まで案内しよう、と美琴は待ち合わせの門に向かう。
門の前についたがそれらしき生徒はどこにもいなかった。
一応、常盤台の生徒、それに相手は高校生という事は年上だ。
理事長の言うとおりちゃんと敬語で話さないと不味いだろう。

(でも、敬語って苦手なのよね。)

そんな事を思っている時だった。

「もしかしてあんたが待ち合わせの生徒か?」

後ろから突然、声をかけられた。
この口ぶりからするに一時編入してくる生徒の可能性が高い。
何とか爽やかな笑顔を作り、丁寧な言葉で返す。

「はい、大変お待ちして・・・・・」

そのまま振り返り、その生徒の
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ