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Muv-Luv Alternative~一人のリンクス~
ヴァルキリー隊
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 場所はPXから移り、格納庫内管制室へと変わる。

 今俺と涼宮中尉が見ているモニターにはヴァルキリー隊のメンバーが見ている映像が映し出されている。

 今回のシミュレーション内容は白銀の時同様、ヴォールクデータを用いたHIVE突入。

「前方二時に方角からBETA確認。数は800」

 隣に座るCP将校である涼宮はひっきりなしに現れるBETAの情報をヴァルキリー隊の皆に伝える。そして情報が伝えられた皆は伊隅の指示に従い、迅速に対応行動を取る。

 見ている限りでは中々に洗礼されている動きだとは思う。しかし、既に白銀の映像を見てしまっている俺はどうにも驚く事は出来ない。確かに個々の実力は白銀に及ばないにしろ、皆高い。だが、白銀に比べ圧倒的に速度が足りない。

 あの時の白銀は極力BETAを無視し、ひたすらに最深部だけを目指していた。使う弾薬はBETAが壁になり、これ以上進めないと判断した時のみ使う。推進剤は帰る事を想定していなかった為にかなり使っていたが、それでもあの動きはかなりのものだったと、伊隅達と比べて思ってしまう。

「ヴァルキリー02!フォックス3!」

 唯一の前衛である速瀬が突撃砲、又は長刀で群れるBETA郡に切り込み、中衛の伊隅や涼宮少尉がそれをカバーする。後衛である風間や柏木は道を塞ぐBETA群を高火力の武装で吹き飛ばしてゆく。

 そんな調子でヴァルキリー隊の皆は着々と最深部の方へと進んでゆくが、下層にさしかかったあたりで遂に全滅してしまう。

 これを見て分かったが、やはり白銀の操作技術は異常の領域に達している。上手い、なんてものじゃない。最早異常だ。二度世界をループしている、と言う事が大きいかもしれないが、あれは白銀自身の才能が大きく影響しているだろう。恐らくは一度目、二度目のループでもその才能を発揮していた筈。

 それでも仲間が守れない現実。例え単機が強かろうが圧倒的物量には勝てないと言う現実だ。その事実を突きつけられた俺も所詮は単機の実力。俺一人の存在は全体的に見ると余りこの世界に影響は及ぼさないかもしれない。

 だが、俺が持ってきたACの技術はこの世界に大きく影響を与える筈。今は日が浅いために結果は出ていないが、そう信じている。…いや、そう信じたいだけかもしれない。

「何時もはどれくらいまで行くんだ?」

「そうですね…調子が良い時は最深部まで行くんですが、やっぱり偏りがありますね」

 戦場では調子が悪かった、などとは言ってられない。俺もこの隊に入った以上、皆を死なせたくはない。…戦術機にも乗れない俺が指摘するのは可笑しいかもしれないが、後で俺が感じた事を指摘しておこう。

 個々の操作技術の方まで指摘したいが、何度も言うと俺は戦術機の操作はしらない、そうな
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