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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜絶望と悲哀の小夜曲〜
コロシアイ
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「死ね!死ね!死にやがれェェェェェ!!」

「がァあァァァー!!」

伝染する。

荒れ狂う戦場を眼下に眺めながら、レンと《鬼》は《会話》をする。

『カッカッカ、懐カシイ空気ダネェ』

「うん」

『……俺ガ出テキタコトガ気ニ入ラネェカ?』

「違うよ。もちろん全くないって言ったら嘘になるけどね。どっちみちキミは、そのうち出てきたことだろうしね」

『ハッ、キミナンテ言葉ハチョーット違ウナァ。俺ハオ前ェデ、オ前ェハ俺ナンダカラヨォ』

「………………………………………」

『カッカッカ、マァ気楽ニ行コォゼ?ドーセ俺ラハ、奴ラト同類ナンダカラヨォ』

「……………でも、僕が殺したのは殺人者(レッド)だよ………?」

『マァダソンナ寝ボケタコト言ッテンノカ?奴ラモ《ヒト》ダゼ?』

「………奴らは、《バケモノ》だよ」

『違ゲェナ。コノ世ハ《ヒト》デ成リ立チ、逆ヲ言エバ《ヒト》シカイネェ。《バケモノ》ナンテイネェンダヨ、最初カラナァ』

「………………………………………」

『俺トイウ存在モ、オ前ェノ脳ガ生ミ出シタ防衛反応ノ塊、虚像デシカネェ。オ前ェニモ解カルヨウニ言ッチマエバ、《二重人格》ッテヤツダ』

「……………………………黙れ」

『マァ、オ前ェガ俺ヲ生ミ出シタノハ、《ヒト》トシテ当然ダト思ウガナァ』

「……………………黙れ」

『オ前ェグライノ年齢ダ。ソリャ、急ニコンナ世界ニ閉ジ込メラレテ平気ダッテ方ガオカシイガナァ』

「……………黙れ」

『ン?カッカッカ。頭ガオカシイ俺ガ言エル義理ジャァネェカ。カッカッカ』

「黙れぇっ!!」

ハァハァハァ…………!

肩で息をする。頬に冷たい汗が滴り落ちる。

「………wow、なかなか楽しい会話じゃねえか」

背後から、異質な何かを含んだような滑らかな声がかけられた。

もちろんその声の源は、真っ黒なポンチョを頭からすっぽりと被り顔は見えないが、濃密な殺気を垂れ流しているような男。

PoH。

「boy……何ぶつぶつ言ってたんだ?」

『「…………おじサんにハ関係のなイ話ダよ』」

ぼそりとレンが呟いた言葉に、PoHの左隣にいたザザが憤慨したようにシュゥゥ!と殺気を含む怒気を吐き出す。

右隣にいたジョニーも喚く。

「ガキがチョーシに乗ってんじゃねーぞ!」

さらに口汚く喚く紙袋フルフェイス男の言葉はとりあえず置いといて、レンは素早く周りを見渡し、状況確認した。

《鬼》との会話に耳を傾けすぎて、いつの間にかラフィン・コフィンのアジトの奥地まで入り込んでしまったらしい。

周りに味方の姿はない。まあ、いたところで邪魔にしかならないのだが。


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