暁 〜小説投稿サイト〜
西部の娘
第二幕その三
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

第二幕その三

「あいつの正体がわかった」
「正体!?」
「そうだ。あいつがラメレスだ」
「えっ!?」
 ミニーはそれを聞いて思わず声をあげた。危うくカーテンの方を振り向きそうになったが首を止めた。
 ランスはその様子に何かを察したようだがあえて言わなかった。
「嘘でしょ!?」
「本当だ。俺は嘘は言わない。保安官の誇りにかけてもな」
「どうやらあいつはポルカに盗みに入ったらしいな」
 アッシュビーが言った。
「けれど盗まなかったじゃない!」
 ミニーは激昂して言った。
「そういえばそうだな」
 ソノーラはそれを聞いて呟いた。
「盗もうと思えば出来た筈なのに。どうやら一人になった時もあったようだし」
「この小屋に来てるんじゃないかと思ってな」
 ランスはミニーを疑う目で見て言った。
「私を疑うの!?」
 ミニーはランスに対して言った。
「ああ、悪いがな」
 ランスははっきりと言った。
「あんたはあいつにやけに親しげだったしな」
 彼は自分がジョンソンに嫉妬しているのを感じた。それを慌てて打ち消した。
「いや、とりあえず奴がいそうなところは一通り回ってみることにしたんだ」
「そう」
 ミニーはそれを聞いて言った。
「そうだ。そして一つ伝えておきたいことがある」
「何!?」
 言葉が刺々しいものになってしまっていた。
「ニーナ=ミケルトレーナだけどな」
「ああ、あのあばずれね」
「あいつの女だ」
「そういう噂だけどね」
「本当だ。証拠もある」
 ランスは言った。
「あのカストロの野郎が俺達を仲間のところに連れて行こうとした。それに気付いて白状させたんだ。そしてあの女のことも言ったんだ」
「嘘ね」
 ミニーは顔を横に向けて言った。
「信じないならそれでいい。だが俺は真実を言ったんだ。それは覚えておいてくれ」
 そう言ってランスは踵を返した。
「じゃあな」
 ソノーラとアッシュビーも帰って行く。
「さよなら」
「お休みなさい」
 ミニーも言葉を送った。彼等は小屋を後にした。
「・・・・・・どういうこと!?」
 ミニーは後ろを振り向いて言った。
 ジョンソンはカーテンから出て来た。
 顔を右に向けてミニーの方を見ようとしない。だがその顔は蒼白である。
「・・・・・・・・・」
 何も答えない。否、何も答えられないのだろうか。口を固く閉ざしている。
「盗賊だったのね」
「・・・・・・・・・」
「盗みに来たのね!」
 ミニーは激昂して言った。
「違う・・・・・・」
 ジョンソンはようやく口を開いた。そして重い声で言った。
「どう違うのよ、この嘘つき!」
 彼女は泣きそうな顔で叫んだ。
「違うんだ」
 ジョンソンはまた言った。
「じゃあどうしてポルカ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ