第五話「ドラゴン波ッ、それをやる君に脱帽」
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「どうぞ粗茶です」
「あ、どうも」
ソファーへと促された俺に姫島先輩がお茶を出す。あ、うまい。
「美味しいです」
「あらあら、ありがとうございます」
ふんわり微笑む姫島先輩。その隣でリアス先輩も微笑んだ。
「よく来てくれたわね、兵藤くん。イッセーって呼んでもいいかしら?」
「こ、光栄です」
リアス先輩に下の名前で呼ばれちゃったよ。うわー、すげえ心臓ドキドキしてるし!
「ありがとう、イッセー。で、なんでこの子寝ているのかしら?」
先輩の視線の先には当然レイの姿が。さすがに見かねたのか、木場がレイの肩を揺する。
「レイくん、レイくん。起きて」
「んにゅぅ……」
まだ眠いのか半眼で体を起こしたレイは大きく伸びをすると、やっと自分の置かれた状況に気がついた。
皆がレイを注視している最中、当の本人はキョロキョロと教室内を見渡すと、コテンと首を傾ける。
「どこ?」
「ここはオカルト研究部よ。おはよう、よく眠れたかしら?」
少しジト目で見るリアス先輩。無理もないッス。
「んー、バッチリ」
「そう、それはよかったわ。では本題に入りたいのだけれど、いいかしら?」
「――? 入れば?」
うぉい、その返事はNGだろ!
見ればリアス先輩の拳がプルプル震えていた。怒らないであげて! レイは純粋で素直なだけなんです!
木場は苦笑をし、小猫ちゃんは呆れ顔。姫島先輩はただニコニコしているだけだった。
「そ、そう。じゃあ改めて本題に入らせてもらうわね」
「どぞどぞ」
レイィィィィィ! お前はもう喋るなぁぁぁ!
「……コホン。まず始めに、単刀直入に言うわ。私たちは悪魔なの」
――はい?
いやいや、またまたそんな冗談を。急にそんなこと言われても信じるわけが……え、マジですか?
「信じられないって顔ね。まあ無理もないわ。なら、これならどうかしら?」
バッ。
先輩たちの背中から黒い翼が現れる。それはあの男や夢の中に出てきた夕麻ちゃんのような翼でなく、コウモリのような羽だった。
「私たち悪魔は太古の時代から冥界――人間でいうところの地獄の覇権を巡って堕天使と呼ばれる存在と争っていてね、地獄は悪魔と堕天使の領土で二分化されているの。悪魔は人間と契約をして力を得、堕天使は人間を操り悪魔を滅ぼす。さらには神の命により悪魔、堕天使関係なく殲滅しにかかる天使を入れての三すくみ。これが遥か昔から続いているのよ」
なんかすげえ話だな、
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ