第五話「ドラゴン波ッ、それをやる君に脱帽」
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三すくみとか。つーか、人間が一番被害被ってないか? 巻き込まれてるだけじゃん。
「急にこんなことを言われてもすぐに納得できないのは承知の上よ。理解できなくてもいい。ただ世界の裏側は非現実的で非日常的なことを覚えておいて」
先輩の顔はとても真剣で、言葉の端々から本当なんだと感じられた。
悪魔か……。
「じゃあ、昨日の男も悪魔なんですか?」
「いいえ、あれは堕天使。私たち悪魔の敵よ。元々は神に仕えていた天使なんだけど、邪な感情を持って堕ちた存在」
あれが堕天使ですか。確かに翼なんかそれっぽかったな。
「天野夕麻っていう子、この名前に聞き覚えがあるわよね?」
「――! なんで、先輩がその名を……」
それは夢に出てきたな彼女の名前。俺を殺した、黒い翼を持つ少女。
「……っ! まさか――」
「察しがいいわね。そう、この女も堕天使よ」
マジか……。ということはあれは夢なんかじゃなく、現実? でも、なんで夕麻ちゃんは俺を襲ったんだ? それに俺は殺されたはずじゃあ……それにレイだって。
「なんで自分は生きているのかって顔ね。それについてはそこでゲームをしている彼に聞きなさい。彼が治療したのだから」
どこから取り出したのか一人、PSPでゲームをするレイ。聞く気ないだろお前。
私もう諦めたわ、という顔でレイを眺めていた先輩は再度、説明に戻った。
「彼らがあなたを狙った理由。恐らく神器を宿しているからでしょうね」
神器。その単語に聞き覚えがあった。夕麻ちゃんもあの男も口にしていた言葉。
「……なんなんですか、その神器(っていうのは」
そんな得体の知れないモノが俺の中にあるのか?
「神器とは、特定の人間のみ身に宿る規格外の力。神が産み出した奇跡の産物」
「超常的な力は時として私たち悪魔や堕天使をも上回ることがあります。それ故にその力を危険視して排除しようとする者が大勢いますわ」
「……過ぎた力は身を滅ぼす」
木場、姫島先輩、小猫ちゃんが補足してくれる。
俺の中にそんな力が眠っているなんて……。ミスターマリ○クみたいにハンドパワーとか出来るのかな? それともザ・○ールド的に時を止められたり? な、なら時を止めて女の子の身体とか触り放題じゃ……。
おぉぉぉぉ! 夢が膨らむなぁ! 是非ともザ・〇ールドをプリーズ!
「それにしても、堕天使に危険視される程の神器ね……。気になるわね。イッセー、手を翳してみてちょうだい」
――? 言われた通りに右手を突き出す。
「目を閉じて、あなたの中で一番強
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