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星河の覇皇
第八部第四章 総動員令その一
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しょう。エウロパの為に」
 エウロパにおける戦いの神は何人か存在する。アテナにアーレス、ヴォータンにティール等である。とりわけアテナとヴォータンが篤い信仰を受けている。イタリアやフランス、スペインの者はアテナを信仰することが多くドイツやスウェーデンの者はヴォータンを信仰する。かってのギリシアと北欧の神話体系の名残であった。
「では頼む。私もいざという時にはこのオリンポスを枕に討ち死にする覚悟だ」
「総統もですか」
「私とてエウロパの者だ。その誇りはあるさ」
 そう答えて微笑んだ。彼はフランスの子爵家に生まれたあまり大きくない貴族の家の者である。代々学者であり歴史学において知られた人物であった。政治家になっのは偶然の産物であった。かっての生徒が政治家になった折にスタッフとして迎え入れられたのであった。その学識を買われてのことであった。そこで政党の党首に見込まれて彼自身も政治家となることになった。そして遂にはエウロパの総統に就任したのである。
「武器を手にしたことはないがね。ペン以上に重いものを持ったことはないにしろだ」
 そう自嘲めかして言うがその目の光は違っていた。


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