暁 〜小説投稿サイト〜
星河の覇皇
第五部第三章 巨大戦艦その七
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

 まずは花形の戦闘機だ。連合の戦闘機は汎用性が高い。大気圏内でも外でも全く同じように使用出来る。当然宇宙空母の艦載機にも使う事が出来る。
 やはり大型であった。そしてエンジンは二つある。機体の後ろに備え付けられている。
 武装はビームガトリングガンニ門とミサイル十発である。大型ながら翼の大きな可変翼からするとどうやらスピードよりも運動性能を重要視した設計であるようだ。
「あのミサイルが主要武器の様だな」
「それの射程次第で戦い方が違ってくるな」
 マニア達はそう話し込んでいた。
「チョム大将、レイミー中将」
 八条は中央政府の高官達の席にいた。そこで技術部のリーダーの二人に声をかけた。
「あの戦闘機、タイガーキャットのミサイルですが」
「はい」
 二人はその言葉に頷いた。
「射程はどれ位ですか」
「今までのミサイルの六倍程です」
 二人は答えた。
「六倍か」
「はい。そして十発同時に発射出来るようにしました」
 開発は主にチョムのチームが行った。宇宙のことを考えると彼のチームが主体になるのは当然であった。
「十発・・・・・・。そのコントロールはどうなっていますか」
「それは搭載されているコンピューターで制御されます。標的に狙いを定めるとコンピューターの誘導に従い敵を捕捉、追撃します」
「運用は」
「当然大編隊です。それで押し切ります」
「ふむ」
 八条はそれを聞いて暫し考え込んだ。
「一機の敵機を無数のミサイルで狙い、撃墜していくのですね」
「はい」
 彼等は答えた。
「一発のミサイルでは逃げられる可能性が高いですが無数のミサイルで狙うとそれは容易にはいきません」
「確かに。おそらくそれはかなりの腕利きでも不可能でしょうね」
 彼は考えながら言った。
「やはり数ですか」
「そうですね。戦闘機もそれがまず肝心です」
 チョムが答えた。
「これは他の機種にも言えることですが」
「攻撃機や爆撃機もですか」
「はい」
「それもこれから説明させて頂きます」
 チョムとレイミーが言った。するとパレードは戦闘機から攻撃機に移っていた。
 攻撃機はそれ程大型ではなかった。だが攻撃機として見た場合であり、先程のタイガーキャットと同じ位の大きさがあった。
 攻撃機は翼が十字であった。そしてあちこちに武装を備えていた。
「また重武装だな、大きさの割に」
「それを考えました。艦艇や基地を攻撃する為です」
「名前は何といいますか」
「炎龍です。こちらは中国風の名前にしました」
「何故中国風に」
 それを少し不思議に思った。
「戦闘機がアメリカ風なので。趣向を変えまして」
「それ程悪い名ではないと思いますが」
「まあ。結構いいと思いますよ」
 少なくとも攻撃機には合う名前だと思った。

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ