§18 嫉妬団再び
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意識が飛びそうな黎斗は、もちろん彼が走り出したことに気がつかなかった。彼が護堂を抱えていたことにも。常人の域を超えていたことにも。名波は黎斗を占めることに夢中で気がつかず。反町は絶望に打ちひしがれて膝をつき。高木の爆走を追跡するは恵那が一人。リリアナも裕理もこの展開を呑み込むことは難しかったらしい。
「……ふん、しょせんは低俗な輩だな」
「リリアナさん! ……もう。水羽さん、失礼します。その……頑張ってくださいね?」
しばらくして硬直が解けた二人は教室を去る。護堂を探しに出かけたのだろうか。黎斗は結局、見捨てられたままだった。
「あ゛あ゛あぁぁぁ!!!!!」
男たちの涎と涙、汗と鼻水を浴びせられつつの揺らし攻撃は、一時間以上に渡って黎斗を苦しめた。結局彼が解放されたのは、騒ぎを聞きつけた担任が武力介入してから。黎斗の情けない悲鳴はそれまでひたすら校舎に響いて多くの生徒を怖がらせることになる。
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