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『もしも門が1941年の大日本帝国に開いたら……』
第十二話
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そう返した。



 一方、伊丹達はもうすぐ東門に到着しようとしていた。全員で来たかったが、南門から来るという案もあったので伊丹は隊を二つに分けて東門の救援には伊丹、樹、片瀬、水野、栗山、ロゥリィ、ヒルダと一個分隊、四一式山砲と九二式歩兵砲一門も向かわせたのだ。

 副隊長である樹が隊長である伊丹と共に行くのは躊躇したが、伊丹は樹も必要であると判断して連れて来させた。もう一隊の指揮は古参の桑原曹長が臨時で担当している。

「見えました東門ですッ!!」

 運転する片瀬一曹が叫んだ。

 片瀬はクラクションを鳴らして柵の周りに集まっていた民兵を退かす。

「茶と草の服の人だッ!?」

 伊丹達の到着で民兵達は活気出す。

「敵はッ!?」

「あそこですッ!!」

 伊丹の言葉に民兵は東門を指差す。盗賊達の猛攻によりもうすぐ東門は陥落しそうであった。

「水野ッ!!」

「何時でも撃てますッ!!」

 樹は叫び、水野は既に九九式軽機関銃を積み重ねられたバリケードの上に設置している。

 そして樹は伊丹を見た。伊丹も頷いた。

「射撃開始ィッ!!」

 樹の命令と共に九九式軽機関銃が軽快な音と共に射撃を開始した。







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