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『もしも門が1941年の大日本帝国に開いたら……』
第十二話
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第三偵察隊が陣地を構築中にハミルトン達が食事を持ってきた。
「食事です」
「お、これは有りがたい」
伊丹はそう言った。もうすぐ夕方なので圧搾口糧や小型乾パンで食べようかと思案していたところだった。
「摂津」
「大丈夫です」
伊丹が樹を呼んだ時、樹は運ばれた黒パンをつまみ食いしていたが問題は無いと首を縦に振った。
その意図に気付いたハミルトンは慌てて弁解する。
「だ、大丈夫ですッ!! 姫様はそんな事しませんッ!!」
「まぁ一応だ一応」
ハミルトンの慌てぶりに樹は苦笑しながらそう言った。樹が食べた理由は毒か痺れ薬でも入っているのかと警戒したからだ。
皿が配られ、大麦の粥と焼けた黒パンの匂いが隊員達の胃を刺激する。
「ま、御馳走になろう」
第三偵察隊は陣地構築から一息するように食事を始める。その中、ハミルトンはピニャの命令を実行しようと石壁の隙間から二脚を起こした九九式軽機関銃を見ようとしたのを樹がたまたま見つけた。
「それが気になるんか?」
「ひゃッ!?」
ハミルトンは後ろから声をかけられた事もあって驚いた。しかも若干飛び跳ねってたりする。
「は、はい……」
ハミルトンはバレたと思いつつ頷いた。
「ま、異世界の貴女らにしたら珍しいでしょうね」
樹はそう言いつつ粥を食べる。
「うちらの世界では魔法は無いんですよ」
「えッ!? ほ、本当なんですかッ!?」
「えぇ、剣や弓も昔の戦争で行われてますよ」
樹の言葉はハミルトンにとって驚きの連続だった。
「(あの武器は聞けないと思うけど彼等の世界は知れるかもしれない)」
ハミルトンはそう思い、樹の言葉に耳を傾けるのであった。
「……中尉はモテるな……」
「あぁ、中尉なのにな……」
水野と片瀬はそう呟きながら黙々と食べているヒルダを見る。
「(あれは……怒ってるよな?)」
「(絶対怒ってるな。怒ってなかったら恐ぇよ)」
二人はヒソヒソと話している。
「………」
そしてヒルダはヒルダで話している樹とハミルトンをチラチラと見つつ二杯目の粥を食べている。
そしてロゥリィは微笑みながらハルバートを磨いていたりする。
「「これは帰ったら地獄だな」」
二人の兵曹長と一曹(一等兵曹)はそう思うのであった。
「それでどうだった?」
食事の提供から戻ってきたハミルトンにピニャは問いただした。
「残念ながら彼等の武器の詳細は分かりませんでした。ですが、彼等からの話を聞きましたが彼等の世界とはかなり文化が離れている事は分かりました」
ハミルトンはそう
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