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Fate/stay night -the last fencer-
序章
プロローグ
PrologueU
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 最大出力においては地を穿つことさえできるが、これは俺の魔術特性によるものなので一般的な魔術レベルには適さない。

 この光弾射出の魔術を基本に、聖遺物に内包されている概念を付与する。
 現黒守一族当主、黒守黎慈の固有能力とも言える、聖遺物・概念実装魔術(ミスティック・ディヴァイナー)である。

 そしてそれだけでなく、自身に可能な通常の魔術も試す。


Blitz Wave(雷撃、衝散)!!」


 自身の掌に魔力を集約させ、雷を拡散させる。
 俺の属性は『光』と『雷』と『空』の三元素使い(トリニティ・ルーラー)であるため、その属性に応じた魔術を得手とする。
 基本属性が一つもないのだが、その代わりに特殊な属性である『光』と『雷』に、第五架空要素である『空』を持っている。
 書物や現存する魔術師について調べてみたが、俺の属性の持ち方はかなり特異なものに分類されるらしい。
 
 基本的な魔術は大体修得しており、得意とする属性においては攻性魔術に特化して訓練をしていた。
 他者を傷つける魔術を重点的に学んだのは、魔術師の世界は剣呑とした場所だという曾祖父さんの教育の一環だ。
 いずれはその場所に身を置く気ではいるが、こうした魔術を日常的に使うような毎日になるのかと思うと今から憂鬱で仕方がない。


「高校卒業と同時に、魔術協会へ入学……か。自分で決めたこととはいえ、期待半分不安半分って感じだな」


 時計塔────ロンドンに存在する魔術協会。

 入学に関する手続き等はすでに調べてあり、問い合わせたところ、書類などの送付や必要経費などは心配ないと言われた。
 電話の向こうは『あの黒守家のご子息であるならば』などと言っていたが、ウチがあちらにどういう認識を持たれているのか分からない。
 協会へも数年に一度程度の出入りしかしていなかったらしいので、黒守についての情報や技術が手に入るなら断る理由もないということか。

 そうやすやすとこちらの情報を開示するつもりはないのだが、意地でも開示させられるのだろうか。

 自分より高位の術者に取り囲まれている様を想像すると、恐怖と戦慄が背中を走る。

 覚悟完了済みのこととはいえ、極力は争いは避けたいところだ。
 何よりも自分が面倒くさいことになるのだということを、昔に経験してしまっているから。



 そんなことを考えたりしながら、そのまま明日は冬木市には戻らないつもりで工房に篭もることを決めた。
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