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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第百十二話 砂塵の果て
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             第百十二話 砂塵の果て
「自ら志願してきたと。そう考えていいのかな」
バルトフェルドはレセップスの艦橋で二人の赤服の少年を正対していた。
「僕の隊に」
「はい」
「宜しくお願いします」
そこにいたのはイザークとディアッカだった。彼等もまたアフリカに降下していたのである。ディアッカは何ともなかったがイザークは顔の右半分に包帯を巻いていた。
「まずは宇宙から大変だったな。歓迎するよ」
「有り難うございます」
イザークはバルトフェルドに礼を述べた。
「ところでもう一人いた筈だけれど」
「シン=アスカですか」
ディアッカがそれに応える。
「そう、ザフトきってのエースがここにいないな」
「あいつは今自分の機体を見ています」
「そうか」
「何でもストライクを倒すのだって。随分躍起になっていましてね」
「では彼とは後で個別に会うとするか」
「はあ」
「ザフトの看板エースとも会っておきたいしね」
そう述べてにこりと笑うバルトフェルドであった。その笑顔は実によかった。そして今度はイザークに声をかけた。
「ところで君だが」
「はい」
「怪我の具合はどうなんだい?君達を預かる以上無理はさせられないんでね」
「はい・・・・・・」
「お、おいイザーク」
イザークはその包帯を取った。そこには深い傷があった。
「大丈夫なのかい?」
「問題ありません」
イザークはバルトフェルドに毅然とした声で返した。
「戦士が消せる傷を消さないのはそれに誓ったものがあるからだと見た」
バルトフェルドは傷よりもその心を見ていた。
「君のその誓いに期待させてもらうよ」
「・・・・・・・・・」
だがその言葉には微妙に顔を歪めさせた。
「そう言われて顔を歪めるのは屈辱の印・・・・・・という所かな」
「そう受け取って頂いても構いません」
「そうか」
「それでロンド=ベルの動きは」
「目下のところこちらの手の平の中だ」
バルトフェルドは答えた。
「だが彼らは一筋縄ではいかない相手でね。一度負けたよ」
一度真剣な面持ちになってからまた述べる。
「ま、僕もクルーゼ隊を笑えんということさ」
「・・・・・・・・・」
また沈黙するイザーク。ここでディアッカが言った。
「では機体の整備もありますので」
「うん、それじゃあ」
「これで失礼します。イザーク、行くぞ」
「ああ、わかった」
(ストライク、ロンド=ベル)
イザークはディアッカと共に自身の機体に向かいながら心の中で呟いていた。
(討ってやる、次こそ必ず!この俺がな!)
「いいねえ若さは」
バルトフェルドはイザークのその内面に気付いていた。そのうえでそれも認めて笑っていた。
「クルーゼ隊からの増援ですか」
「かえって邪魔なだけのような気がす
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