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SAO─戦士達の物語
ALO編
七十六話 断ち切られる絶望
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?」
「おいおい、酷くね?ちゃんと言ったじゃねぇかよ。忘れんなよ?って」
「な……」
それを聞いた瞬間、須郷の頭の中に数日前の病院での出来事がフラッシュバックする。

『その言葉、忘れんなよ?』

「桐ケ谷……桐ケ谷涼人ォ!!!」
「ご名答!ま、出来れば一発で思い出してほしかったけどな。改めて、二日ぶりか?須郷ちゃん、また会えて嬉しいぜ」
憎々しげな目でリョウを睨む須郷を、リョウはやはりからかうような目で見、笑いながら返事を返す。

「いやぁ、此処のシステム堅くてな。入るのに結構手間取ったぜ?流石に腕鈍ってるって良く分かったわ。セキュリティも進化してるし、姉貴とおっさんがいなきゃ無理だった、お前の部下別に無能じゃねぇと思うぞ?あ、セキュリティも萱場のおっさんが組んだもんだったりすんの?」
「な、何言ってる……それより答えろ!僕の世界に何をしたお前ェ!!」
「僕の?おかしなこと言うなお前。お前じゃなくて萱場のおっさんのだろ?盗んだもんを自分の者みたいに言ってちゃ泥棒だろ?あ、既にか」
「こ、この糞ガキがぁ……後悔させてやるぞその物言い……その首すっ飛ばしてやる!!」
そう言うと、須郷は虚空に向かって高らかに叫んだ。

「システムコマンド!オブジェクトID《エクスキャリバー》をジェネレート!!」

・・・・・・

しかしなにも起こらない。

「ぷっ……っははははははは!!」
突如、リョウが笑いだした。それを、三人は矢張り呆気に取られて見つめる。

「え、ちょお前。ウィンドウ消失した時点で気付けよ!お前のバイザー権限既にレベル1だから!何の権限もねぇから!」
「な……な……な……」
「って言うかお前が剣持っても碌に振れんのかよ……っま、それはいいや……」
「システムコマンド。オブジェクトID。《エクスキャリバー》をジェネレート」
と、今度は、リョウがコマンドを発動した。当然のように主を変えた神の御業は新たな主に従い、その力を発揮する。
リョウの手に現れたのは、純白の、この上なく美しい至高の剣。全プレイヤーが求める唯一つの剣がコマンド一つでリョウの手に収まっていた。

「やっぱ冷裂と比べっと軽いなぁ……ほれ」
と、その剣を、須郷に投げ渡す。カランカラン。と音を立てた剣を、須郷は慌てて手に取る。

「んなに剣使いてぇなら存分に相手してやるよ」
そう言うと、リョウは突然、背後のキリトに振りかえる。

「キリトがな」
「は……?」
何言ってんだ?と言いたそうに眉をひそめたキリトに、リョウは……。

「いやもう正直此処まででだいぶ疲れたんでな。後始末は頼んだ。それに……」
リョウは地面に転がったキリトの剣の柄を足で踏んで跳ね上げ、キリトの前に突き立てると……

「お前だって、ちったぁ
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