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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第八十五話 赤い髪の女
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                   第八十五話 赤い髪の女
ギリシアに逃れたアレンとフェイはすぐに現場に残るティターンズ達と共に撤退準備に取り掛かろうとした。だがそれは何故か全く進みはしなかった。
「どういうことだ!?」
最初に異変に気付いたのはアレンであった。
「どいつもこいつも。逃げようとしねえ」
「それどころか戦う気満々だぜ」
それに応える形でフェイも言った。
「何がどうなってるんだ。ここの兵隊だけじゃロンド=ベルの相手なんて出来るわけねえだろうが」
「おかしいな」
「おかしいか」
「ああ、ジェリルの言う通りに動いているとしか思えん」
「ジェリルだって!?」
「そうだ。あいつが戦闘を主張しだしてからティターンズの動きが変だ」
「確かにな」
「まるで操られてるみたいだ。どういうことなんだ」
二人の言葉通りであった。ギリシアにいるティターンズの部隊は今やジェリルに心酔しており連日彼女を囲んで怪気炎をあげていたのであった。
「もうすぐロンド=ベルが来ますな」
「そうだね」
彼女はこの時軍のバーで飲んでいた。ティターンズの将校達がそれを取り囲んでいる。
「敵はかなり手強いですが」
「手強い?何処がさ」
だがジェリルはそれは意には介していなかった。
「あたしの前にはね、手強い奴なんていないさ」
「おお」
「どいつもこいつもあたしが真っ二つにしてやるよ。楽しみにしていな」
「流石はジェリル様だ」
「では次の戦いは我等の勝利で」
「そうさ、楽しみにしてな」
「素晴らしい!何という気概だ!」
「将に現代のジャンヌ=ダルクだ!」
それは異様な光景であった。一人の女を囲んで大の男達が狂奔している。それはまるで黄金の牛の前で狂乱するヘブライの民達の様であった。
彼等は潰れるまで酒を飲んだ。そしてジェリルはそれを見届けるとバーから去った。誰の目から見てもわかる程上機嫌な顔であった。
「こそばゆいねえ」
彼女は笑いながら呟いた。
「ダブリンの嫌われ者が今やジャンヌ=ダルクかい。いいものさ」
そう言いながら自室に引き上げる。アレンとフェイはそれを通路の陰から見て囁き合っていた。
「やっぱりおかしいな」
「ああ」
二人は眉を顰めてこう話し合っていた。
「ティターンズの連中といいあいつの顔といい」
「何かに取り憑かれているみたいだ」
「憑かれているか」
「そうさ。俺が役者をしていたのは知ってるな」
「ああ」
「その時にな、見たんだよ。訳のわからねえのに憑かれた奴を。あんな顔をしていたぜ」
「じゃあ今のジェリルは」
「わからねえ。だがまともじゃないのは確かだ」
「そうか。まずいな」
「どうする?俺達だけでも逃げるか?」
「いや、それもまずいだろう。下手に逃げたら」
「ここのティターン
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