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有栖キャロの小学校物語
第19話 魔導師がやって来ました………(中編)
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「じゃあ3人共頼むぞ。佐助は成功したら連絡を頼む」
『了解』

話を終えたエローシュ君はトランシーバーの電源を切った。

「エローシュ君、私は………?」
「キャロちゃんは最後の保険だ。あの男がどのくらい凄いのか全く分からない以上、いざって時に出せる切り札が必要だからさ。キャロちゃん、その竜は強いんでしょ?」
「うん、フリードは強いよ!」
「ならみんながピンチになったら時指示を出すからその時は頼むな」
「うん、分かった!」

切り札………いい響きですね。

「エローシュ」
「おっ、流石速いね佐助」

2階にいたはずなのに窓から現れる佐助君。
エローシュ君からワンちゃんホイホイを受け取りました。

「ここ2階だよね………?」
「うんその筈ですけど………」

私と真白ちゃんは驚きながら互いに話しました。

「じゃあ任せたぞ」
「心得た………」

そう言うと再び視界から消える佐助君。

「えっ!?」
「消えた………」

「ああそっか、2人は佐助の家の事聞いてなかったっけ?」
「ちょっとエローシュ、流石に本人の許可無く言っちゃ………」
「夏穂、大丈夫だよ。佐助だって別にいいって言ってくれるさ」

そう言って私と真白ちゃんの方を向くエローシュ君。

2人の会話を聞くととても重要な話みたい。
一体何の話だろ………?

「佐助の家はな、代々続く忍者の末裔の家なんだ」












「くそっ、くそっ!!」

何時までも見つからず地団駄を踏むジランド。

「ターゲットを見つけたときは楽な仕事だと思ったのによ………!!」

そう思い返し歯軋りをする。

「見つけたら男のガキはその場で殺して、女のガキは好き者に高値で売り付けてやる。結構可愛いガキが多かったからな………。これで俺は幹部に金がたんまり………ぐふふ………」

嫌らしい笑みを浮かべながらそんなこと思う。
そんなところに………

「見つけた!!」
「あっ?」

自分の身長ほどある槍を持ったエリオが現れた………








「ガウウウウ………!!!」

唸りながらこちらの様子を見る狼。

「やはり賢い………」

いきなり道の真ん中に現れた佐助に狼達が徐々に集まってくる。

「獲物を確実に仕留めるため逃げ場を無くす………よく調練されている」

佐助は狼の動きに感心しながら制服のポケットに手を入れ、周りを見渡す。

『佐助、我ら猿飛一族は名を変え一般人と装いながらも主に尽くしてきた。自身の力を使うのは自身の主の為だけにしろ、それ以外は許さん』

佐助の父に小さいときから教えられてきた事。

「父さんごめんなさい………」


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