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SAO─戦士達の物語
SAO編
十八話 武器の手入れは重要事項
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 緩やかなトランペットの音が、金色の朝日に包まれた世界に響いている。
それは朝のひんやりとした空気の中を流れるように飛び、森の中を満たす。

少し賑やかで、それでいて爽やかな朝の始まり。
誰に聞かせるためで無く、自分自身の身体を起こすための朝のひと時。

とある階層のとある森の中。
リョウは、銀色の楽器を手に、姿勢をぴんと伸ばした直立の状態で眼を閉じながら音を奏でながら思う。
気が向いたときにしかしない事だが、やはりいい物だ。

やがて、長く涼やかな最後の音と共に演奏が止む。
リョウはパチリ眼を閉じると、自身の手の中の銀をアイテムの中へと仕舞い、大きく体を伸ばして大声で言った。

「さ―て、今日も一日がんばりますか!」
この世界でも朝の始まりは、人それぞれである。


 俺はあの日、メッセージの返信としてキリトの連絡先(と言うかホームタウンと行きつけの店)等を教える事を受理したが(本人の許可も経て、だ)、その交換として、二つほどの条件を出した。

1 これからも毎日しっかり休息は取る事
2 一つ腕の良い武具屋を紹介する事

 その1は言うまでも無く、攻略組全体の利益及び俺のこれからの娯楽の一つを確保するためである。(そんな事本人には言いやしないが)
そのために、アスナには死なれては困る。故に、この条件を出した。

 そしてその2。
実は最近、俺の行きつけだった武具屋が色々あって無くなってしまい、武器の手入れで非常に困っていたのだ。
問題解決のためには当然、新しい武具屋を見つければいいのだが……常に最前線で戦う以上、半端な腕の鍛冶師《スミス》に自らの半身たる武器を預ける気には到底ならない。

 腕は確かで、出来るなら人柄に置いても信用できる人物が良い。
だがそんなのがそうそう都合よく見つかる訳でも無く、そろそろ一人では探すのも限界になっていた所だった。
そこでアスナだ。
最強ギルドの副官たる彼女なら、プレイヤーの武具店についてもどこかいい所を知っているだろう。
俺は結構必死な思いでアスナに紹介を頼んだ。
そしてその結果……


「ここか……?」
 目の前には脇に巨大な水車のついた綺麗な職人用プレイヤーホームが立っている。

第48階層主街区、《リンダース》
その通りの一角に、この店はあった。

《リズベット武具店》
 アスナに紹介してもらった武具屋であり、店主は「あの」アスナの友人の少女にしてマスタースミスだと言う。
名目上は一級の武具屋だ。

「さてさて……?どんなもんかなぁ?」
 アスナに限ってそれは無いとは思うが、一応友人贔屓でこの店を紹介しただけとも限らないので、警戒……とは言わずとも疑いの心を持って、OPENと書かれた木札の掛った扉を開ける。

「いら
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