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SAO─戦士達の物語
SAO編
十八話 武器の手入れは重要事項
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っしゃいませ」
 恐らく店番用の少女型NPCが無機質な挨拶をカウンターから返してくる。
俺は取りあえず周りを見渡しながらカウンターに近寄っていく。
壁には剣やら槍やらの武具達が所狭しと並んでおり、中にはそれなりの技物もあるようだ。
これは……期待できるか?

「武器の手入れを頼みたい。店主を呼べるか?」
「かしこまりました」
 応じ、NPCは店の奥へと入っていく。恐らくあの奥が公房なのだろう。
金属を叩く高い音が断続的に響いており、NPCは入って行くと、すぐに戻って来た。

「マスターはただいま作業中です。少々お待ちいただけますか?」
「ああ、構わん。」
 そう言うと、NPCはまた奥へと入って行き、待つ事一分半程度。もう一人の人影と共に奥から出て来た。恐らくあれが店主だろう。

 出て来たのはアスナから紹介されていた通り少女だった。
恰好は鍛冶屋と言うよりも、どちらかと言うとウェイトレスに近い。
檜皮色のパフスリーブの上着と、同色のスカートにその上の純白のエプロン。胸元には赤いリボンを付けている。
髪型の方は、ベビーピンクのふわふわとしたショートヘアと言う常人がやっていたら少々派手な髪型だが、快活な雰囲気を持つ彼女だからだろうか?存外似合っている。

「いらっしゃいませ。武器の手入れと言う事ですが?」
 どうやら、少女とは言え客に失礼な態度を取る様な娘ではないらしい。口調も丁寧だ。
この娘の素が、アスナの言うような物だとすればそれはそれで面白いが、まぁそれは今度で良い。

「ああ、ちょっと特殊な物だから、腕の良い鍛冶師を探していたんだが、友人に此処を紹介されてね。」
「それは有難う御座います。ご友人にもよろしくお伝えください」
「ああ」
 さて、この子はこれを見てどんな感想を示すかな?
少々期待しつつ、俺はアイテムボックスの中の得物を取りだした。



 武器の手入れをして欲しいと言ってやって来た男性客の取りだした得物は、リズベットの予想だにしていない物だった。
 取り出された武器の柄は長く、所々に金の装飾が成されている。刃の部分も幅広な上に長大でそして特徴的な黄金の龍の装飾が掘られていた。
何かの本で読んだ事がある。これは……

「青龍偃月刀……」
「そうとも言うな。俺の一番大事な武器であり、自慢の相棒だ。これを頼みたい」

 青年がカウンターの上に偃月刀を置く、しかしあまりに大きいため、先の方がカウンターの外に飛び出している。
その偃月刀を、リズベットは先から先まで眺めた後、ごく小さな力で指先によるクリックをする。すると即座に情報が表示された。

カテゴリ《薙刀/ダブルハンド》
固有名 《冷裂》
製作者銘《無し》

 製作者銘が無いと言う事はモンスタードロップの品
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