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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第三十九話 火星の影
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げながらそう言った。
「奴等の今までのやり方を考えると。おかしいですよ」
「普通に考えればそうなるな」
 クワトロもカミーユと同じ考えであった。
「彼等は策を好む。おそらく今回も何かやってくるだろう」
「はい」
「警戒は続けるべきだな」
「それでコロニーの方はどうなっているんだ?」
「かなりの数のモビルスーツが展開していました」
 カトルがアムロにそう答えた。
「そこに敵の主力がいました」
「そうか、やはりな」
「激しい戦いになるが皆覚悟はできているな」
「できてなけりゃここにはいねえぜ」
 リョーコがそう言った。
「やるぜ皆、ネオ=ジオンの奴等をぶっ潰す」
「よし」
「そしてついでコロニーもやるぜ」
 彼等の士気は高かった。シローもまたそうであった。しかしアイナは少し違っていた。
「お嬢様、どう致しました」
 それに気付いたノリスが声をかけてきた。
「何かお考えのようですが」
「兄さんのことが気になって」
「ギニアス様の」
「ええ。ネオ=ジオンにおられるわね、今でも」
「はい」
「今度の戦いにも参加しているんじゃないかって思って」
「その可能性はありますな」
「やっぱり」
「しかしそれは致し方のないことです。我々はネオ=ジオンとは袂を分かったのですから」
「それはわかっているつもりだけれど」
「ならば御気に召される必要はありません。どうしてもというのならギニアス様には私が向かいましょう」
「貴方が」
「はい。私はお嬢様に忠誠を誓う身」
 彼は言った。
「お嬢様の為ならどのようなことでも喜んで致しましょう」
「有り難う」
「おっと、ノリス」
 しかしここでシローが出て来た。
「シロー殿」
「それは俺の仕事じゃないかな」
「どういうことですか」
「わかってる筈だぜ、俺はアイナの恋人だ」
「認めたつもりはありませんぞ」
「アイナ公認なんだよ。それでその恋人が言うんだ」
「何と」
「アイナの悩みは俺が全部引き受ける。当然今回のもな」
「シロー」
 アイナは彼のその言葉を聞いて顔を晴れやかにさせた。
「いいなアイナ、兄さんのことは任せておけ」
「いいの、本当に」
「その為にここにいるんだ、任せておけよ」
「わかったわ、じゃあもし兄さんがいたら」
「任せてくれ」
「ええ」
 二人は笑顔で頷き合った。そしてその場を二人で後にする。ノリスは一人それを見送っていた。
「お嬢様も成長されたか」
 かっては自分の膝程の背丈しかなかった。そしてそこで彼から離れなかった。それはまだついこの前のように感じられる。
 だが彼女はもう成長していたのだ。幼い少女から一人の女性へ。彼はそれを噛み締め、寂しくもあり、また嬉しくもあった。実に複雑な気持ちであった。
 敵の防衛ライ
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