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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第二十三話 ギガノスの汚物 
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発展を遂げていた。今はネオ=ホンコンという一つの行政区域となっている。元首はウォン=ユンファ。若き実業家としても知られその政治手腕は卓越したものとして知られている。だがその評判は今一つよくはなかった。
「大尉殿」
 香港から帰って来た、マイヨに対してプラクティーズの面々声をかける。
「ウォン主席との会談はどうでしたか」
「何とも言えないな」
 マイヨは一言そう答えた。
「と言いますと」
「食えない男だ」
 マイヨはまた言った。
「表面上は穏やかだが腹の底は知れたものではない。ああした男は信用できない」
「信用できませんか」
「私はそう見る」
 彼は三人にそう答えた。
「巧言令色少なしかな仁、というな」
「はい」
「その言葉を思い出した。一体何を企んでいるかわかったものではない。少なくともギルトール閣下の理想とは相容れない男だ」
「そうなのですか」
「そうだ。あまり好きにはなれない」
「それで会談自体はどうだったんだい?」
 ここで女の声がした。
「上手くいったんだろうねえ、大尉殿」
 浅黒い大女が出て来た。
「ミン大尉か」
 マイヨは彼女に顔を向けた。
「それは安心してくれ。会談は成功した」
「じゃあ香港で暴れてもいいんだね」
 ミンはそれを聞いてニヤリと笑った。
「嬉しいねえ。それでこそ戦争ってやつだよ」
「戦争というものを履き違えているようだな」
 マイヨはそれを聞いて一言そう言った。
「ギルトール閣下の御考えは頭に入っていないようだが」
「フン、理想で飯が食えるかよ」
 ミンの横にいた釘を咥えた男がそれを聞いて嘲笑った。
「戦いってのは勝ちゃいいんだからな」
「そ、その通りだ」
 異様に大きな身体を持つ男もそれに同意した。
「おでは暴れられればいい」
「おいおい、ゴルよ。それはちと違うぜ」
 釘の男がそれを聞いて言った。
「まあそうかも知れねえがな」
「カナンもわかってるじゃないか」
 ミンがそれを聞いて笑った。
「それでこそグン=ジェム隊だね」
「確かにな」
 それを横で聞いていた男が呟いた。水色の長い髪をしている。
「俺達ははっきり言って暴れるのが仕事だからな」
「ジンの言う通りだね。そういうこと」
「だから俺はここにいるんだ」
「お、おでも」
「四人共それでいいのか」
 マイヨはいささか呆れた様子で四人に対して言った。
「誇り高きギガノス軍としての節度を保とうとは思わないのか」
「節度!?それって食えるのかい!?」
 それを聞いてまずミンがそう嘯いた。
「食えるのならいいぜ。美味けりゃな」
 カナンも言った。
「もっとも俺はグルメだからな。まずけりゃいらねえぜ」
「ウホホホホホ」
 ジンもであった。ゴルは獣のような声で笑っていた。

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