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その答えを探すため(リリなの×デビサバ2)
第5話 死に顔動画【ニカイア】(1)
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われていたからだ。

元をただせば純吾がこの力を振るうのも、二度目の生を望んだのも、全て向こうの世界で戦っている人たち――自分に関係し、今まで一緒に生きてきた人たちを守ろうと思ったからだ。
 一緒に生き延びた仲間を助けたい、そして彼女との約束を果たしたい。その為だけに、彼は決死の覚悟で憂うものとの問答に答え、生き残る権利をもぎ取ったのだ。

だが、実際はどうだろうか? 今純吾の周りには、リリム達仲魔を除いては自分のことなど全く知らない人たちしかいない。当たり前だ、ここは自分の世界とは違う場所なのだから。

 だから、自分がここにいる意味はない、そう純吾は考えるようになっていた。
 純吾の本当の目的だった、向こうの世界の名古屋にもどって仲間とまた一緒に生き抜くという選択肢は、あの問答の時、既に閉ざされてしまっていて。
 さりとて、この世界で悪魔の力を振るう機会なんてあろうはずがない。


 自分は一体ここで、何を為せばいいのだろうか?


「どうしたら、どうしたらいいのか分からないよ。フミ、アイリ……」
鳥居純吾は、独り途方に暮れていた。






純吾が途方に暮れている一方、月村忍も非常に頭を悩ませていた。

 あの日以降、忍たちは全くと言っていいほど彼と話す事も、姿を見ることすらできなかったからだ。

 その原因はリリムにある。彼女は純吾が気絶した後、尋常でない殺気を放って忍達を追い立て、その後、彼の部屋の前にずっと居座っていた。
 日が変わっても彼女の立ち位置は変わらず、新聞を持っていくなどの雑時から、食事など生活に絶対に必要な事に至るまで、全て彼女が受け取り、頑として忍たちを部屋の中へ入れようとしなかった。

 だからと言って部屋の前にリリムがいない時でも、忍たちは結局部屋に入る事は出来ずにいた。
 むしろ、その時の方が部屋に入るのを躊躇せざるを得なかったと言ってもいい。

何故なら、そういう時は必ずリリムが部屋の中にいて、うなされる純吾の傍にいるからであり、部外者の忍達にはとても入る事など出来なかったからである。

たまたま一度だけ、忍はリリムが部屋の前にいない時に通りかかったことがある。
その時、部屋の中から純吾の低く這う様な、後悔と懺悔の声が聞こえてきたのだ。

「ごめん。…フミ、アイリ、みんな。本当に、ごめん……」そう何度も何度も。

 その声を聞いた時、リリムがどうして純吾と自分たちを会わせようとしないのかを悟った。彼女は、彼女なりの方法で純吾を守ろうとしているのだと、忍は思えたのである。

 彼はこの世界では完全に一人ぼっちの客人であり、しかも意図していなかったとはいえ、彼の仲間に手酷い裏切りをしてしまったと自分を責めて、責めて、責め抜いている。
 そん
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