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混沌の魔術師と天空の巫女
第1章 ニルヴァーナ編
ニルヴァーナ、復活
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「マスターから?」

「ニルヴァーナを作った一族がいたんだ、その名はニルビット族。」

「ニルビット族?」

「聞いた事ないわ。」

「だが、ニルヴァーナは危険な魔法だったんだ。
 ニルビット族は自分達で作った魔法を自らの手で封印した。
 悪用される事を怖れて、その一族は何十年も何百年も封印をも守り続けた。
 そのニルビット族の末裔で形成されたギルドが化猫の宿(ケット・シェルター)だ。」

「そんな話聞いてないわ。」

「無理もない、俺も今日その事を話そうとしたが、
 お前らが先に行っちまったから話せなかったんだよ。」

「ごめんさない・・・。」

「いいよ、今更。」

「でも、何で私達だけで?」

「それは・・・ニルビット族の末裔はマスターだけだからだ。
 マスターはもうかなりの年だ。身体に何かあってはいけないだろ?」

「じゃあ他のみんなは?」

「・・・さあね。でも、マスターだから何かあるはずさ。」

「そうだね。」

「取りあえず、ジェラールを探そうよ。」

「(言えない・・・今は言えないが・・・お前達が知ったら・・・。)」

俺は心の中でそういう罪悪感を感じる。































少し時間が経ち・・・

「建物とかで、中々見つからないな・・・。」

「!ジェラールの匂い!!」

「本当か!!」

「あっち!!」

「よし!!」

俺はウェンディが指をさした方へ向って行った。
そこには・・・

「エルザも一緒ね。」

毒で倒れていたエルザさんがいた。

「ウェンディ、無事だったか・・・君は?」

「ウェンディとシャルルと同じギルドのメンバーのコージです。」

「同じく、ミントです!」

「そうか。」

エルザさんはそう言い返す。
そして、エルザさんの横にある人がいた。

「ジェラール・・・!」

顔つきが出会った頃の面影があり、髪の色も昔と同じ・・・ただ・・・。

「(確かに・・・少し匂いが違う・・・。)」

「・・・君達は?」

「「!?」」

俺達を憶えていないのか・・・!?

「俺は・・・」

「ジェラールは記憶が混乱している・・・。
 私の事も君達の事も憶えていないらしい。」

「俺の知り合い・・・だったのか?」

「「え?」」

「(記憶が・・・!?だから知らなかったのか・・・。)」

「もしかしてあんた、ニルヴァーナの止め方まで忘れたんじゃないでしょうね!!」

「・・・もはや自律破壊魔法陣も効かない。
 これ以上打つ手がないんだ、すまない。」
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