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恋姫〜如水伝〜
五話
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拝見した折に思ったのです。我が才は曹操さまの下でこそ生かされると」
「なにが望みなの」
華琳が問うと旬ケは華琳の目を見据えて
「この旬ケめを、曹操さまの軍師として幕下にお加えくだされ。必ずや曹操さまを勝利に導いてごらんにいれます!!」
「ふむ。なかなかの大言だが、根拠はあるのだろうか」
如水が質問すると旬ケは嫌悪を露にし
「天界から来たとか言う猿に語る事はないわ」
旬ケは如水の質問に、にべも無く断ったが如水は
「私が君を担当官から外した理由は、その自分の主観の知識そして、自身の考えを絶対的に信じすぎ、他者に対しての配慮を考えぬ所だ。もし我らが君の意見を聞き、それを実現したとしたら、兵達は前触れも無く食糧が少なくなる事に不安を感じそれが軍の士気に影響が無いと言えるのか。その上食糧が減ったのは君の売名の為だと思いこむ。そしてそれに答えた華琳に対して士卒はどう思うか考えたか、更に、私はその以前に君にその理由を聞いたが、君は華琳にしか自分の考えは理解出来ないと言い、話さないといった。そのように、自分の思い込みで相手を決め付ける者ににとても軍を勝利に導くとは思えないが」
そういって如水は旬ケを否定した
当然ながら旬ケは怒り如水に食って掛った
「なら、あんたと私の格の違いを見せる為に簡単に象棋で勝負をつけてあげる」
「構わないが、制限を設けさせて貰って良いかな?」
「…いいわよ、駒を取り上げなさい」
と旬ケは自分から言い出した手前その条件を飲んだ
「いや、その様な制限ではなく私達が動かす駒はこの遠征の部隊と見立て、私たちの指示で駒が動くかを華琳が判断した上で駒を動かしていく事にしよう」
「なんで、そんな面倒な事をさせるのよ」
「そこに気づかないようなら、君に軍師を務める資格は無いな。君は兵達を戦場ではただの駒だと思っているのか」
如水の言葉を聞き華琳がその意見に賛成した
そこにいたって初めて旬ケは如水の真意がわかった。自分の献策はただ自身が名を上げる為に兵の心情を考えなかった、反対に如水は味方をいたわり心置きなく戦えるように入念な気配りをしている事と。如水が自身も部隊の指揮を執り兵達と積極的に関わりを持ち信頼関係を築いていた事に。
その事に気づかされた旬ケは打ちのめされたように負けを認め、自身の無礼と非を詫びた。
「如水殿、申し訳ありません出した。その深慮遠謀とても私には及びません」
「旬ケ殿、それは違う私は謀でその様に行動していたわけでは無い。この事はいかに相手の事を思いやれるかがそして皆がどう思うかとその様に考える事だ。いずれ君にも理解できるだろう」
ひたすらに詫びる旬ケに如水はそう言って励ました
それを見た華琳は
「話は終わったようね、旬ケ。あなたの真名は」
「桂花にございます」
「桂花。これよりあなたを軍師と
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