暁 〜小説投稿サイト〜
DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
隠し部屋
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
<ラダトーム>

バコタのレミラーマを使用した探索も既に1時間以上を経過し、ラダトーム城を半分家捜しした事になる頃…
一行は城の台所へと場を移してきた。

台所に限った事ではないのだが、闇の国アレフガルドでは松明の明かりのみが頼りであり、室内の隅々まで照らし切れていないのが現状。
この場所も例外なく、広々した空間だが人々が最も使用する範囲に明かりが集中しており、そことは反対の壁際は薄暗い空間になっている。
「きっと薄暗くて探しにくい、こう言った壁際にアイテムが隠されてるんですよ!レミラーマがあれば探し出せますわ…きっと」
リュカ以外の皆に、見つけられない不安が広がってきた為、情報を仕入れた責任のあるマリーが、努めて明るい声で見つかる事をアピールし薄暗い壁際に躍り出る。

その瞬間だった!
バコタが台所に置いてある料理用のナイフを手に取り、リュカ達から少しだけ離れたマリーを抱き上げ、ナイフを首筋に当てて人質にしたのだ!
「おっと…動くなよ。いい加減キサマ等に顎で扱き使われるのは飽きてきたぜ!この娘の命が惜しかったら、オレの首輪を外しな!そうしたら娘は離してやるし、太陽の石も探してやるよ…へっへっへっ、お偉いさん方を怒らしちまったから、アイテムを見つけないと立場がないんだろ?もうオレを殺せねーよなぁ?」
バコタは幼い少女(マリー)を抱き抱え、勝ち誇った顔でリュカに指示を出す…

その状態に一同は驚き、そして動く事が出来なくなる。
しかしリュカだけは動じておらず、バコタの方へ一歩踏みだし睨み付ける。
「お、おい!!?う、動くなって言ったろ!!つ、つ、次動いたら…「お前を殺すぞ!」
声の裏返ったバコタの脅し文句を遮り、強烈な怒気を含んだリュカの怒号が響き渡る。

「俺の娘に傷一つでも付けてみろ…その空っぽな頭を握り潰してやるぞ!」
人質を取り優位な立場にあるハズのバコタだが、リュカの怒りに一際怯んでいる…
「お、おい…オレを殺せるのか…?こ、殺したら…レ、レミラーマが使えず…ア、アイテムを探せないだろ…?そ、そ、それでもいいのかよ!こ、この首輪を外せば、手伝ってやるって言ってんだぜ!?」
「もう憶えた!お前に何度も見せてもらったから、レミラーマを憶えた!だからさっさとマリーを離し、ナイフを捨てろ!さもないと殺すぞ…」
呆気にとられる仲間達を余所に、お世辞にもハッタリとしか思えないリュカの言葉が木霊する。

「はぁ?憶えたぁ!?盗賊のみが憶えられるレミラーマを、テメーが憶えたって?あはははは、とんだハッタリ野郎だな!どうやらこの首輪もハッタリなんだろう…その確信が持てなかったから脅えてたけど…もうアイテム探しを手伝ってやる必要はなさそうだなぁ!!わははははは!」
ビアンカの顔から血の気が引いて行く…
ティミー
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ