スーパーロボット大戦OGs
0067話
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「きゃああああああ」
グロウセイヴァーのコックピットにフィオナの悲鳴が響き渡る。どうやらW1がラウル達の通信周波数を解析してこちらに流してくれたらしい。
「フィオナさん!?」
「くそっ!」
ミズホの悲鳴を聞き、状況を把握したラウル機がフィオナ機の隣へと移動する。
「そんな、何で……」
状況を把握できていないのか、混乱しているミズホの声が通信を通して聞こえてくる。
だが、そんな混乱の中でもラージだけは冷静に行動をしていた。この辺はさすがエクサランスチームの頭脳といった所か。
「生体反応はある。気を失っているのか?」
ラージの台詞を聞くに、こちらの狙い通りに上手い事気絶させる事が出来たようだ。
「くそっ、誰だ!? どこから攻撃してきた!?」
ラウルが敵を確認するようにエクサランスで周囲を見回す。
さて、そろそろ俺の出番か。いよいよ茶番の始まりだ。デュミナス、しっかりと食いついて来いよ?
ふと、クロノスにも時流エンジンが内蔵されている事を思い出しクロノスの時流エンジンを停止させておく。エネルギーの供給に多少の不安はあるが、そんなに戦闘時間がある訳でもないし大丈夫だろう。
量産型アシュセイヴァー4機と共に機体を進ませ、エクサランスから確認できる位置まで移動する。
「あれは!?」
「4機いるのは確か量産型アシュセイヴァーという機体だったと思いますが、指揮官機と思われるあの機体はえらくカスタムしてますね。恐らくあれもアシュセイヴァーが基になってる機体だと思いますが、殆ど原型を留めていないじゃないですか」
混乱するラウルと、こちらを冷静に観察するラージ。そんな相変わらずの2人の様子に思わず口元に笑みを浮かべる。
「そ、そんな……あれはまさか……嘘、そんな事って」
ミズホの震えるような声が聞こえてくる。さすがにエクサランス開発のメインスタッフという事か。グロウセイヴァーとクロノスを見ただけでこの機体に誰が乗っているのかが分かったのだろう。
「……さて、始めるか。各機、そのまま待機だ」
「了解」
通信装置をあえて切らずに、量産型Wへと命令を下す。
「え? ちょっと待て。今の声……」
「そんな、まさか」
その声で大体俺の正体を悟ったのだろう。ラウルとラージの声が聞こえてくる。
「ラウル、聞こえているな?」
「!?」
「お前の機体を渡して貰おうか。レイディバードの中にある他のフレームも一緒にだ」
「ア、アクセルさん!?」
「ああ、そうだ。この機体に乗っているのは俺だ。ミズホはどうやら一足早く気が付いたようだがな」
今まで音声だけだった通信を、映像も流れるように調整する。
「久しぶりだな。いつぞやの通信以来か」
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