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仮面ライダー エターナルインフィニティ
第八話 信の激突その十

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 その彼等のところにだ。不意にだった。
 これまで以上にだ。恐ろしい気配が来たのだった。それは。
 暗雲、まるでこの世の終わりを知らせるかの如きそれと凄まじい嵐、そして豪雨が来てだ。遥か彼方からそれが来たのだった。
 それを見てだ。明日夢は言った。
「響鬼さん、あれはやっぱり」
「ああ。ある程度予想していたけれどな」
「そうですね」
「オロチだな」
 響鬼は言った。今。
「ヤマタノオロチだ。間違いない」
「あのオロチもまたスサノオの分身だった」
 ここで言ったのは朱鬼だった。
「そういうことだな」
「じゃあ。この世界での戦いも」
「オロチとの決戦だな」
「頑張って下さい」
 明日夢は響鬼に告げた。
「この世界での最後の戦いを」
「行って来るな」
 響鬼は左手で敬礼をするあの動作で明日夢に告げた。
「この最後の戦いもまた」
「待ってます」
「楽しみにしておいてくれよ。帰って来る時を」
「そうさせてもらいます」
「では行きましょう」
 宗朗も言ってきた。
「この世界での決着を着けに」
「さて。ここまでの相手ならかえって楽しみじゃ」
 十兵衛はその手に剣を構えてだ。オロチを見て笑みを浮かべる。
「思う存分やらせてもらうぞ。ところでじゃ」
「ところで?」
「御主は先程宙に留まって太鼓を叩いておったが」
 響鬼が言うのはこのことだった。
「あれはできたのか」
「あの時は周りに特別な空間ができていたみたいでな」
「音楽でか」
「そうだ。音楽でだ」
 それでだというのだ。
「音撃戦士の力でな」
「成程、そういうことじゃったか」
「ああ。音撃戦士の中でも響鬼の力は特別みたいでな」
「それ故か。わかったぞ」
「そういうことだな。けれど今度の戦いはな」
「今度の戦いはか」
「太鼓だけじゃなくて。とにかくあらゆるものを使って戦うことになるだろうな」
 そのオロチを見ての言葉だった。かくしてだ。
 まさに八つの山を越えるばかりの巨大な怪物が来てだ。戦士達の最後の戦いの相手となるのだった。


第八話   完


                          2011・9・26
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