第九話 蛇の力その一
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第九話 蛇の力
八つの頭に八つの尾を持つとてつもなく巨大な蛇が来た。その八つの頭がそれぞれ響鬼達を見下ろしていた。その頭の大きさもかなりのものだ。
そのオロチのそれぞれの頭がだ。こう彼等に言ってきた。
「もう説明は不要だな」
「その声だけでわかるさ」
響鬼がオロチの声に返した。その声にだ。
「スサノオだな」
「如何にも」
「スサノオがオロチになるとはな」
「ふふふ、意外に思うか」
「何だ?神話じゃ自分が倒したことになってる相手に思い入れがあるのか」
「蛇は龍」
ここでだ。スサノオはこう言うのだった。
そしてだ。彼はこうも言うのである。
「私は以前その力で君達と戦っている」
「ああ、俺はその時のことはよく知らないが」
「しかし知ってはいるな」
「実際に戦ってはいないだけでな」
響鬼はスサノオにこう返す。
「聞いてるさ。日本全土で戦った時だな」
「如何にも。しかも私は蛇は嫌いではない」
「ゲルショッカー、そしてデルザー」
今言ったのは斬鬼である。
「その紋章に使っていたな」
「そうだ。蛇は私の象徴の一つでもあるのだ」
「だからか」
「こうして蛇の姿を取ることにも何も思うことはない」
それでだというのである。
「これでわかってくれただろうか」
「そのことはわかった。しかしだ」
「この世界に干渉していることについてだな」
「やはりあれなんだな。この世界でも人間っていうのが見たいんだな」
「これはクウガにも言ったことだが」
そのことをだ。響鬼達にも話すというのである。そして実際に話すのだった。
「私は退屈を嫌う」
「だからなんだな」
「あらゆる世界の人間を見させてもらっている」
「では聞こう」
十兵衛がそのスサノオに対して顔を見上げて問うた。
「御主はこの世界を滅ぼしたいのか」
「君達のいるこの世界をということか」
「そうよ。それはどうなのだ」
「では君達はどう考えている」
逆にだ。スサノオがだった。質問に質問で問い返す形で仕掛けてきた。
「この世界を滅ぼしたいだろうか」
「戯言を言う」
十兵衛はすぐにこう返した。
「自分達がいる世界を滅ぼしたい者なぞ余程気が違うた者だけよ」
「そういうことだ」
「では我等がそれをどう凌ぐかをか」
「既に知っている筈だ」
「確かにな。うぬの話は聞いておる」
まさにそうだとだ。十兵衛も返す。そのうえでだった。
両手に持つ刀を構え。そうして言った。
「では行くぞ」
「では諸君」
響鬼、そして十兵衛達への言葉である。
「戦うとしよう」
「では僕もまた」
慶彦もだ。その剣を手にして述べる。
「この世界の為に戦おう」
「この戦いで敗れればじ
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