暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
スーパーロボット大戦OGs
0059話
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ダマン・ハルパーの攻撃を弾き飛ばすか、最悪でも威力を弱めるつもりだったのだろう。だが、俺のSPを貪欲に吸収したスライムの能力はユーリアの読みを凌駕してエネルギーフィールドを何の抵抗もなく斬り裂き、そのまま弧を描くように大鎌を動かし、ガーリオン・カスタムの左手、左足、右脚も纏めて切断した。
 アサルトブレードが左手と一緒にどこかへと飛んでいき、空中でバランスを崩した機体は地上へと激突してその勢いのまま数十メートル程地面を削りようやく止まる。

「ユーリア、無事だな?」
「ああ。身体中怪我だらけだが、命に別状はないようだ」

 ユーリアへと通信を送ると、多少苦しそうではあるが意識ははっきりとしているようだ。

「ユーリア、最後に1度だけ聞く。……俺と共に、来るか?」

 その言葉がどのくらいの衝撃をユーリアに与えたのかは分からない。だが、次にユーリアが言葉を発したのは、1分程の沈黙の後だった。

「悪いが、共には行けない。私にはトロイエ隊指揮官としての立場もあるし、こんな私に最後まで付き合ってくれた馬鹿な部下達もいる。……すまない」
「いや、そう言うと思っていたよ」

 ユーリアは良くも悪くも真面目で一本気な性格なのだ。誘っても応じない事は予想出来ていた。だが、それでもユーリアという友が側に居て欲しいと思ってしまったのだ。

「もし、私が責任ある立場でなかったら……いや、よそう。そんなのは未練以外のなにものでもない」
「じゃあ俺達は行く。この戦闘も連邦軍がいずれ察知して救助が来るだろう。それまでは我慢していてくれ」
「ああ。この戦いが終わったらいずれまた会おう」

 その言葉にすぐに返事を返す事は出来なかった。この戦いが終わった後に俺達が会う事はもうないのだから。だが、それでもその約束でユーリアの心の負担が小さくなるというなら。

「ああ。また、な」
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