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X ーthe another storyー
第二十話 外力その二

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「必ずな」
「そうされて下さい」
「そしてだな」
「ご自身のままです」
「地の龍になりな」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。
「戦われて下さい」
「神威とそうなってもか」
「決してです」
「護ってだな」
「殺さないで下さい、彼もです」
 その一方のというのだ。
「決してです」
「俺を殺さないな」
「その意志はありません」 
 決して、そう言うのだった。
「ですから」
「それでだな」
「貴方もです」
「そうする、それと地の龍の誰もな」 
 封真はここで彼等の話もした。
「別にな」
「悪い人達とは思われないですね」
「全くだ、そうしたものは感じない」
「事実誰もです」
「悪人じゃないか」
「自分でそう思っている人も」 
 ここで黒いサングラスの男を思い出して話した。
「その実はです」
「違うか」
「そう思います」
 牙暁としてはというのだ。
「決して」
「人間を滅ぼす立場でもか」
「その心はです」
 決してというのだ。
「邪悪ではです」
「なかったか」
「はい、そして」
 それでというのだ。
「若し僕達と合流しましても」
「安心もしていいか」
「惨い人もいませんから」
「俺もそうしたことは嫌いだ」
 惨いと聞いてだ、封真は眉を曇らせて話した。事実彼はそうしたことについては生理的に嫌悪感を抱いている。
「確かに人間は生きているとだ」
「罪を犯しますね」
「そして命を奪わないとな」
「生きていけないですね」
「何かを食べるについてもな」
 生きる為に必要なこの行為を行うにしてもというのだ。
「それが何であってもな」
「命を奪うことになります」
「菜食主義と言ってもな」
「同じです」
 それもというのだ。
「同じです」
「そうだな、植物も生きている」 
 このことは紛れもない事実だとだ、封真も述べた。
「やはりな」
「そうです、ですから」
「菜食主義でもだ」
 例えそうであってもというのだ。
「やはりだ」
「命を奪うことになる」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「だからどうしてもだが」
「惨いことはですね」
「命を奪ってもな」
「その命を大事に頂き」
「そしてな」
「惨いことはですね」
「してはならない」
 絶対に、そうした言葉だった。
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