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第二十話 外力その一

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                第二十話  外力
 牙暁は次の日の夜早速封真の夢の中に来た、そのうえで彼に話した。
「実はあらためてお話したいことがありまして」
「来てくれたか」
「はい」 
 今は向かい合って立った姿勢で話した。
「貴方の心が変わることについて」
「それは俺はもうだ」
 封真は微笑んで言葉を返した。
「話させてもらったな」
「変わらないとですね」
「心を保つとな」
 その様にしてというのだ。
「絶対にな」
「お心を変えないと」
「貴方にも誓ったが」
「それがです」
 あらためてだ、牙暁は封真は話した。
「貴方はどうして地の龍になればお心が変わるか」
「そのことについてか」
「お考えになったことはありますか」
「いや、ない」 
 封真は気付いた顔になって答えた。
「そういえばだ」
「どうしてなるかですね」
「これまで考えなかった」
「若しかすればです」
 もう一人の丁のことを今は心の中に収めて話した。
「外から誰かからの」
「力が及んでか」
「変わるかも知れないので」
「だからか」
「ご自身の中から変わる場合はです」
「それを抑えてか」
「外から来たならな」
 その時はというのだ、実は彼も庚もその可能性が今は高いと考えているがやはりそれも心に収めて話した。
「その時はです」
「防ぐことか」
「内の場合も外の場合も」
「心が変わる要因はか」
「考えられるので」
 だからだというのだ。
「充分以上にです」
「気をつけることか」
「その両方に」
「そうだな、確かに何故地の龍になれば心が変わるか考えたことがなかった」
 封真はこの現実を冷静に話した。
「だが心が変わるにもな」
「原因が存在します」
「何かがどうなるかにはな」
「そうです、必ずです」
「貴方が今言った通りな」
 まさにというのだ。
「原因が存在している」
「そうです、そしてその原因は」
「俺の中にあるかも知れないしな」
「破壊願望や破滅願望がです」
「人間を滅ぼすとなるとな」
「それが肥大化するか」
 地の龍になればというのだ。
「そうなるかです」
「誰かが外側からだな」
「そうなる様に仕掛ける場合もです」
 このケースもというのだ。
「有り得るとです」
「今俺に忠告してくれるか」
「はい、ではくれぐれもです」
「わかった、内だけでなく外からのことにもな」
「その時が来れば」
「注意する、己の心を保つ」
 封真は確かな表情と声で約束した。
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