暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と山椒魚
第十幕その三

[8]前話 [2]次話
「本当に」
「よく言われるよ、そうもね」
「事実そうだしね、無欲なのは美徳だけれど」
 それでもというのです。
「人に迷惑かけなくて人も勧めるならね」
「それならなんだ」
「もっと幸せにね」
 その様にというのです。
「なってもいいんじゃないかな」
「そうなのかな」
「うん、僕の幸せを願ってくれてアドバイスしてくれるなら」
「僕もなんだ」
「そうなるべきだよ」 
 今以上にというのです、そしてです。
 奥さんが来ると早速二匹は打ち解けて仲良くなりました、先生はそれを見てとても明るい笑顔で喜びました。
 ですがここで動物の皆に言われました。
「オオサンショウウオさんもそう言ってるし」
「先生、もっと幸せになろう」
「今以上にね」
「そうなろうね」
「だからね、僕は今で最高に幸せだから」
 先生のお考えは変わりません。
「だからね」
「それでだよね」
「結婚はしなくていい」
「今で充分過ぎる程幸せで」
「それなら今の幸せを願う」
「ずっと続く様に努力するんだ」
「そうするからね」
 だからだというのです。
「結婚や恋愛は元々無縁だしね」
「やっぱりそう言うんだね」
「全く先生ときたら」
「すぐにそう言うんだから」
「困るよ」
「困ると言われてもね」 
 それでもというのです。
「本当にね」
「先生はもてない」
「そうだって言うのよね」
「とても」
「そうだって」
「そうだよ、本当にね」
 こう言うのでした、そしてです。
 先生はオオサンショウウオのスタッフの人達につがいとなった場合についてどうすべきかをお話しました、その知識はスタッフの人達以上でして。
 スタッフの人達も驚いてこう言いました。
「流石先生です」
「本当に生きもののことにもお詳しいです」
「生きものとお話も出来ますし」
「素晴らしいですね」
「そう言って頂き嬉しいです、これからもお話して頂ければ」
 その時はとです、先生も言いました。
「僕もです」
「お話して頂けますか」
「そうして頂けますか」
「ではですね」
「これからもですね」
「強力させて頂きます」 
 是非にと言うのでした。
 そのお話の後で、です。
 先生はご自身の研究室に戻りましたがここで、でした。
 皆がです、また言いました。
「先生、お見合いとかは言わないよ」
「僕達もね」
「けれどね」
「それでもだよ」
「本当に結婚を考えるべきだよ」
「昔はもう結婚する年齢じゃなかったよ」
 老馬が言ってきました。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ