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夢幻水滸伝
第二百九十四話 フィラデルフィアのアサシンその十一

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「今の私達は」
「多いな」
「軍を動かすことでは」
「ああ、ただペンシルバビア州は比較的落ち着いていて」
 それでとだ、エミリーは書類にサインをしつつ首に話した。
「賊やモンスターは少ない」
「その様ですね」
「そやからな」
「私達の戦はですね」
「実はな」
 これがというのだ。
「少ない方や」
「そうなのですね」
「まだな」
「では治安が悪い地域は」
「こんなもんやないわ」
 こう首に話した。
「もうな」
「そうなのですね」
「ああ、そのことを考えたらな」
「私達は楽ですか」
「そっちのことはな」
 戦について言うのだった。
「まだな」
「そうなのですね」
「そやから他のことをな」
 戦が少ない分というのだ。
「やってくで、政をな」
「そうなりますね」
「戦が少なくてもな」
「やることはありますね」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「ここは戦に使うお金をな」
「他に使いますね」
「空船造るか」
 こちらをとだ、エミリーは話した。
「航空機もな」
「今そちらは持っていますが」
「数少ないやろ」 
 首にそちらの話をした。
「残念ながら」
「増やすのですね」
「そや、まあ複葉機でな」
 その持っている航空機はというのだ。
「性能は満足出来んけどな」
「ご主人にしてみれば」
「やっぱり単葉機の方がええわ」 
 その性能はというのだ。
「速度も頑丈さもな、航続距離かてな」
「だからこそですか」
「ほんまは単葉機が欲しい」
 エミリーは切実な顔で述べた。
「実際はな、けどな」
「それはですね」
「今の私等では無理や」
「複葉機しかないですね」
「それも数が少ない、けどな」
 それでもと言うのだった。
「ないよりずっとましや」
「複葉機でもですね」
「あればな、そやからな」
「ここはですか」
「その複葉機をな」
「増やしていきますか」
「一機でも多くな」
 賊やモンスターの征伐で動かす軍に回す予算、軍事費が少なくて済むのならその分の予算を回してというのだ。
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