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その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう
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 2月になって、ななのちゃんのお母さんからの電話が鳴って、飲みに行こうという誘いだった。ななのちゃんのことで相談もあるというので、了承したのだ。

 待ち合わせをした居酒屋に行くと、辺りは暗いが、店の前でお母さんが待っていたので

「すみません 寒いのに 待っていてくださったんですか?」

「ううん 今 来たとこよ」と、言っていたが顔も冷たくなっているようだった。

 串揚げとおでんの店で、一緒に中に入ると、ダウンコートを脱いだお母さんはスリムジーンズとニットの白のセーターで、下にタンクトップが透けて見えていて、胸の形もくっきりとしているので、僕はドキドキしていた。

「ななのがね 高校に行かないつもりなんです 私、旦那が突然居なくなってしまって、まだ、離婚が成立してないので、母子手当も申請できなくて・・生活が苦しいからって、あの子 私に負担掛けまいと、中学出たら働くつもりみたいなんです」と、ビールを飲み出した時に言ってきたのだ。

「それはー・・・ 成績も優秀なのに・・ なんとも・・」

「私 あの子にみじめな思いをさせたくないからと・・・ だから、必死にやってきたつもり 贅沢はできないけれど・・ だけど、負担だなんて思ったこと無いのよ せめて、高校にも、行ってほしいんだけど・・ 北番さんからも、それとなく説得してくれないかしら」

「それはー ・・・難しいですね ななのちゃんの考え方もあるだろうし・・」

「あのね ・・・私 ・・・ 前に男の人と・・何人かに援助してもらってたことがあるの 向こうは、奥さんも居る人達だから、不倫よね だけど、女ひとりで働いても稼ぐのって大変だったの 精一杯だった だけど、ななのも、薄々気づいてたみたいだから・・やっぱり、良くないと思って 今は、自分で必死に働いているわ ななのの為に だから、もっと勉強して自分の好きな道をみつけてほしいのよ 北番さんのお陰で、すごく勉強しているし」と、もう、少し酔い気味になってきていた。

「わかりました なんとなく言ってみます」

「ねぇ 北番さんは 女性の経験ぐらいwwwの? ななのには女として 感じてる?」

「そりゃー あんなに可愛いし、素直な子ですから・・でも・・まだ女の子としか・・」

「そう お願いネ」と、言われたが、その意味はよくわからなかった。おそらく、間違いはしないようにという母親の願いだったのかも。それからも、しばらく飲んだりして、お母さんがだいぶ酔ってきているみたいなので、ななのちゃんも一人っきりだし、帰りましょうと外に出た。

 送って行きますと言ったら、僕につかまって歩き出して

「ねぇ 北番さん 私の名前知ってる?」

「えーとー 知らないですネ」

「ふふっ ゆきむら るり ルリって呼んでよー
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