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新オズのカボチャ頭のジャック
第五幕その七

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「どうじゃ、安土城の夜景は」
「ううん、これもいいね」
「天主閣からの眺めもよかったけれどね」
 かかしと樵が応えました。
「こちらも最高だね」
「幻想的ですらあるね」
「外の世界では提灯を使ってしたがな」
 そのライトアップをというのです。
「今は電灯を使ってじゃ」
「ライトアップをしているね」
「こうしてだね」
「うむ、わしは科学も好きであるからな」
 それでというのです。
「こうしておる、ただな」
「ただ?」
「ただっていうと?」
「ここの灯りは趣向を変えてな」
 そうしてというのです。
「電灯は使っておらぬ」
「じゃあ何かな」
「何を使っているのかな」
「これじゃ」
 こう言ってです、行灯を指差しますと。
 その中には無数の蛍達がいます、そしてでした。
 飛行船の中に無数の蛍達が出て来て灯りとなっています、これにはかかしも樵もうっとりとなりました。
「おお、蛍を灯りに使うとは」
「これは見事だね」
「ううむ、蛍光を使って夜に本を読んで学ぶというが」  
 ムシノスケ教授も言いました。
「これは素晴らしい」
「お城の夜景を見ながら蛍の光の中でパーティーをするなんてね」 
 ガンプもうっとりとなっています。
「こんな素晴らしいことはないよ」
「そうね。流石信長さんね」
 オズマはにこりとして言いました。
「本当に」
「そう言ってくれるか」
「ええ、明日朝に出発するけれど」
「この度のよい思い出の一つになるな」
「間違いなくね」
「それは何より。わしは趣向を凝らしてじゃ」
 その様にしてというのです。
「日々楽しんでおるってな」
「この様にしてなのね」
「そうじゃ」
 まさにというのです。
「客人が来たらな」
「もてなしてくれているのね」
「ドロシー王女にしてもな」
「あの娘もなのね」
「何度か来てくれておってな」
 ドロシーのことも笑顔でお話します。
「今ではすっかり仲良しじゃ」
「お友達なのね」
「それでも姫も何時かと思っておったが」
「今回こうしてお邪魔して」
「嬉しいことこの上ない」
 オズマにきし麺を食べつつ笑顔でお話します。
「まことにな」
「そうなのね」
「そうじゃ、しかしな」
「姫は見たところ王女と似ておるな」
「ドロシーとなのね」
「そうしたところが多いな」 
 こうも言うのでした。
「これはベッツイ王女にトロット王女もであるが」
「確かに」
 羽柴さんも頷きました。
「言われてみれば」
「そうであるな」
「それぞれの個性派ありますが」
 それでもというのです。
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