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新オズのカボチャ頭のジャック
第五幕その六

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「わしの頃は清州に城があった」
「丁度名古屋だったのね」
「そうじゃ、わしは今で言う名古屋で生まれ育ってな」
 そうしてというのです。
「あそこに親しんでおった」
「それでオズの国では」
「名古屋の料理にも親しんでおる」
「洋食についても」
「そうじゃ」
 まさにというのです。
「そうしておる」
「そうなのね」
「それで夜はきし麺を考えておる」
「そちらね」
「おやつはういろうじゃ」
 その時はというのです。
「そちらじゃ」
「お茶の時は」
「そうじゃ、ういろうもよいのう」
 信長さんはアイスを食べながらにこりとなりました。
「実にな」
「大好物かしら」
「うむ」
 その通りだというのです。
「あちらもな」
「甘いものでしかも名古屋のものだから」
「わしの故郷であるからな」
 名古屋はというのです。
「当時は那古屋といったが」
「漢字が違うわね」
「しかしあの地であることは変わらぬ」
 それでというのです。
「そこの食いものならな」
「好きなのね」
「そうじゃ、ういろうも食べるぞ」
 信長さんはとても楽しそうに言いました。
「今日は名古屋料理を満喫じゃ」
「そこに焼き味噌も入るのかしら」
「勿論じゃ」
 笑顔で言ってでした。
 その後で皆を安土城の天主閣の最上階に案内しましたが。
 そこからの景色に皆うっとりとなりました。
「壮観だね」
「ええ、お山の頂上からそびえ立っているからね」
 恵梨香はジャックに応えて言いました。
「周りに高いものもないから」
「ギリキンの先まで見えるね」
「街も村も山も川もね」
「これは素晴らしいよ」
「天主閣も奇麗でね」
「景色まで素晴らしいなんてね」
「最高ね」
 恵梨香はにこりとして言いました。
「ここは」
「全くだよ」
「わしは毎日ここに来て眺めておる」
 信長さんは笑ってお話しました。
「日課じゃ」
「こんな素敵な日課を楽しんでいるんだ」
「左様、よいであろう」
「とてもね」
「毎日しておるぞ、ではこの後でな」
「お昼だね」
「それを楽しもうぞ」
 信長さんはこの日他には能も催し皆に名古屋の料理を振舞いました、そして夜には皆を飛行船に乗せてです。
 そうしてお空からライトアップした安土城を見せます、黒に近い紫の世界の中に白い光で照らし出されてです。
 青い瓦に白い壁、金箔や朱で彩られた天主閣それにお城全体が浮かび上がっています、皆飛行船の窓からそのお城を見てうっとりとなっています。
 そのうえで飛行船の中にもうけられた畳のお部屋に座ってきし麺や名古屋コーチンの唐揚げに天むすその他の名古屋料理を楽しんでいます、そこで信長さんはお茶を飲みながらそのうえで皆に尋ねました。
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