暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダー龍騎 夢に向かえ
第十四章
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「あんな怖い人とは」
「だが普通の人間でもない。貴女は一体」
 ここで貴女と呼んだ。何か得体の知れない力と知識を彼女に感じていたからである。
「それは何時かのお楽しみで」
「そうか。なら」
「はい。それじゃあ次はここに向かって下さい」
 急に地図を渡してきた。
「そこに多分北條さん達もいますんで」
「何から何までだな」
「だって今が人間にとって肝心ですから」
 女はおどけた様子だが真剣なことを言っていた。
「やっぱりここは」
「わかった。じゃあ今から」
「はい。頑張って下さいね」
 一条も戦いに向かう。女はここで青い蝶を出して何処かへ消えたのであった。
 
 喫茶店花鶏。今ここに二人の男がいた。
 一人はOREジャーナルの新米記者城戸真司。そしてもう一人はウェイターの秋山蓮であった。二人はカウンター越しに話をしていた。
「何か最近さ」
「どうした?また金欠か?」
「違うよ。何でそうなるんだよ」
「いや、御前はいつもそうだからな」
 秋山はそう城戸に返す。
「そうじゃないかと思ってな」
「昨日給料日だよ。それはないよ」
「そうか」
「そうさ。それでな蓮」
 城戸は秋山の入れたコーヒーを飲みながら話す。のどかな店の中に今いるのは二人だけである。他には誰もいない。静かなものであった。
「スマートブレイン社ってあるよな」
「ああ」
 秋山は今度は普通に答えた。
「あの大企業だな。えらく若い人が社長になった」
「そのスマートブレインな。規模を縮小しているんだ」
「そうなのか」
「ああ。新しく社長になった人の方針でな。そうしているらしいんだ」
 コーヒーを一旦テーブルの上に置いた。
「何でかわからないけれどな」
「そもそもあの若い人が社長になったのだってわからなかったぞ」
 秋山はそれについて言う。
「あんまりにも若過ぎるだろう」
「あの人今いないぜ」
「何っ!?」
 秋山はそれを聞いて思わず声をあげた。グラスを磨く手も止まった。
「それ本当か。就任してすぐじゃないか」
「だからおかしいんだよ」
 城戸はここで言う。
「あんまりにも若い社長だったししかも就任してすぐにいなくなる」
「ああ」
「やっぱりおかしいよな」
「で、何かありそうだっていうんだな」
「俺はそう思うけれどな」
 城戸はそう考えていた。しかし秋山はそんな彼に忠告してきた。4
「考えるのはいい。だがな」
「どうしたんだ?」
「それを記事にしたり調べたりするのは止めた方がいい」
「何でだ?」
 それを聞いて眉を顰めさせてきた。
「危ないぞ、あそこは」
「ただの大企業じゃないのか?それでどうして」
「表向きはな。裏で何やってるかわからないところだ」
「そうなのか」
「前の前の社長覚えている
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ