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新オズのカボチャ頭のジャック
第三幕その七

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「なかったよ、お家もね」
「なかったわね」
「ネイティブの人達の様にテントで暮らして」
「村というより集落ね」
「そうしたのだったよ」 
 こう言うのでした。
「街もなくてね」
「それぞれの国の色はあっても」
「それでもだよ」 
 それがというのです。
「国かというと」
「地方だったわね」
「そう言ってよかったよ」
 こうお話するのでした。
「その頃はね」
「それで死の砂漠もですね」
 恵梨香が言ってきました。
「海岸線にあるんじゃなくて」
「そうだよ、ずっとオズの国を囲んでいてね」
「大陸全体を囲んでなかったのね」
「そうだったんだ、死の砂漠が海岸にまで至って大陸全体がオズの国になったのはもっと後だよ」
 教授は恵梨香にもお話しました。
「ボームさんがオズの国に来られて」
「それからだったのね」
「そうだったんだ」
「そうよね、しかし」
「しかし?」
「昔のオズの国は今と全く違ったのね」
 このことをしみじみと思うのでした。
「西部劇のネイティブの人達みたいだったのね」
「アメリカが反映される国だからね」
 教授はだからだと答えました。
「アメリカがそうした国だとね」
「オズの国もそうなるのね」
「そうだよ、だから当時は」
「そうした国というか」
「部族の集まりだったんだ」
「そうだったのね」
「その人達がやがてあの三角帽子やズボンを身に着けてね」
 今皆が知っているオズの国の服をです。
「国家を形成していってお家を建ててね」
「街や村を築いていって」
「今に至るんだ」
「そういうことね」
「全てはね」
 教授は笑顔でお話しました。
「オズの国の歴史だよ」
「そういうことね」
 恵梨香も頷きました、そうしてです。
 ギリキンの国に入るとお昼の時間になりました、オズマはテーブル掛けにお昼ご飯を出しましたが。
 お寿司にお握りでした、恵梨香はその中のお握りを見て目を輝かせました。
「お話をしたらですね」
「恵梨香が大好きだって言ったからよ」
 オズマはその恵梨香ににこりとして答えました。
「出したのよ」
「そうですか、有り難うございます」
「あとお寿司もね」
 見れば握り寿司に巻き寿司があります。
「あるわ」
「それでこちらもですね」
「食べてね」
「わかりました、ただ私は」
「お寿司よりもなのね」
「どっちかとなりますと」
 今の様に両方あると、というのです。
「お握りです」
「そちらね」
「では頂きます」
「そうしてね」
「恵梨香は本当にお握りが好きだね」
 ジャックも見て言います。
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